あいちトリエンナーレ2013 イベントレポート

パブリック・プログラム スポットライト【2013年9月14日(土)実施】
青木淳、杉戸洋(スパイダース)
同時開催=オープンアーキテクチャー09 名古屋市美術館

2013/10/16 10:00オープンアーキテクチャー, パブリックプログラム

 参加アーティストから直接に出品作品やその制作プロセスなどを聞くスポットライト。9月14日は建築家の青木淳さんとアーティストの杉戸洋さんを迎え、五十嵐太郎監督の進行のもと90分間のスライドトークが行われました。会場は、二人が結成したスパーダースの展示がある名古屋市美術館です。ケヤキ並木に囲まれた同館は、1987年、建築家の故・黒川紀章さん設計で建設されました。今回、同業である青木さんが、同館に展示が予定されているアーティストとの恊働でこの場所をどのように読み解きカタチにするのか、開幕前から大変注目されていましたが、今回のスポットライトにも、多くの方が足を運んでくださり大盛況でした。

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オープンアーキテクチャー08【2013年9月8日(日)実施】
丸栄

2013/10/13 20:00オープンアーキテクチャー

 オープンアーキテクチャー第8弾は「名古屋のど真ん中で涼む モザイクタイルと屋上の音楽会」というテーマで、徳川政権下1615年創業の老舗百貨店、丸栄を見学しました。残暑厳しい名古屋を想定してのテーマ。当日午前は強い雨が準備を阻みスタッフ一同を不安にさせましたが、本番直前にして一変、秋晴れの絶好の陽気となりました。
 まずは、建築史家・倉方俊輔さんによる見学ポイントのレクチャーからスタートしました。丸栄の現在の姿は、戦後の焼け野原に当初建設されていた地上3階地下2階から、建築界の巨匠・村野藤吾氏によって1953年以降幾度か増築設計を重ねてきたものです。そうした変遷、村野氏のその他多数の建築、同年代の建築家・丹下健三氏との比較など幅広い視点からお話いただきました。

 いよいよガイドツアーへ。屋上9階から11階へ移動し、名古屋城下を見下ろしながら、改修を免れたオリジナルの意匠を確認した後、屋上からは地下2階まで階段を使って移動しました。上階にある滑らかな手摺のデザイン、階下に行くほど豪華な大理石の壁など、階ごとに異なる村野意匠に触れることができました。

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オープンアーキテクチャー07【2013年9月7日(土)実施】
M House

2013/10/10 16:31オープンアーキテクチャー

 オープンアーキテクチャー企画第7弾は、「CmSOHO」と同じ建築家、D.I.G Architects吉村さん夫妻設計の個人邸「M House」へ伺いました。このプログラムの特長は何と言っても、参加者5名の少数制(全3回実施)。空間やガイドを独占できるという意味で、全企画中最も贅沢な内容となりました。

 『敷地探しのとき気付かず通り過ぎてしまいました。』という間口5メートル×奥行き25メートルの道路のように細長い敷地。住まい手の松原さん夫妻は当初、どの建築家に設計を依頼するか複数候補を立てていたそうですが、まさかこの状態をさらに細く二分して、両者を上下にずらしたボリュームで提案してくるなんて、初期案から圧倒的なものがあったと話してくれました。
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オープンアーキテクチャー06【2013年9月7日(土)実施】
CmSOHO/ The Garden 覚王山

2013/10/07 09:18オープンアーキテクチャー

トリエンナーレ会期中5ヶ所で実施する「あいちの現代住宅シリーズ」。その最初の企画が、名古屋拠点の新進気鋭の建築家D.I.G Architects/吉村昭範(あきのり)さん、真基(まき)さん夫妻の住宅兼事務所「CmSOHO」です。建築のプロはどんな空間で暮らしているのでしょう。一行は20名で現地へ伺いました。見えてきたのは、「The Garden 覚王山」という3棟の建物群の角地に建つ、まるで石造のような温もりのある外観。『一般的に普及する建材サイディングの裏表を逆に使いました。』と吉村さん夫妻。スタートから頭の柔らかさに驚かされます。
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オープンアーキテクチャー05【2013年9月1日(日)実施】
四家道/伊藤家住宅

2013/10/05 16:50オープンアーキテクチャー

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「堀川文化を伝える会」会長の伊藤公夫さん
 前日降った雨で少しだけ涼しくなった9月1日、「あいちトリエンナーレ2013オープンアーキテクチャー 四間道・伊藤家住宅」が開催されました。
 地下鉄丸の内駅にて19名の参加者と待ち合わせ、堀川・四間道の町歩きスタートです。ガイドは「堀川文化を伝える会」会長の伊藤公夫さんにお願いしました。長年堀川文化に情熱を注いでいらっしゃる伊藤さんならではのエピソードと、ユーモア溢れる解説を交えながら、美濃忠、高橋邸、閑所、鬼頭家、旧船源商店、沖正商店と巡り、堀川に差しかかりました。堀川は、名古屋城築城の資材運搬と水運の利用を目的に開削された、
名古屋の三大運河のひとつです。『名古屋の歴史を知るなら堀川を学べばよい』という伊藤さんのお言葉どおり、名古屋の歴史に堀川は欠かせません。かつて堀川沿いには、材木屋や商家の蔵が多く立ち並び、堀川から蔵へ直接物資を運び入れていました。その際使用された物揚場を、現在も確認できます。そんな堀川に架かる五条橋。こちらは清洲の五条川に架けられていた橋で、清洲越しの際にそのまま移設され、その後コンクリート製に架け替えられたものです。
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