8月23日(金)、快晴。まだまだ猛暑が続く中、アートを新たな視点から考えるツールづくりを目的としたベクトルワークシップを開催しました。

 午前10時。参加者と共に円陣を組んで、簡単なご挨拶、そしてお互いの自己紹介からスタート。参加者の中には、長野県からわざわざこのワークショップのために来場した方がいらっしゃいました。額縁・画材店を営む男性で、公式ガイドブックを見てこのプログラムの存在を知ったとのこと。ご自分の住む地域で小規模なアートイベントを行いたいという明確な思いがあり、そのリサーチも兼ねていらっしゃったそうです。

 今回のワークショップでは、「ベクトル」ということばが意味する「見る・考える視点・観点・角度」として、「79のキーワード」を活用しました。「79のキーワード」は、あいちトリエンナーレの企画スタッフがテーマを読み解き、78のことばにまとめ上げたもので、最後の1ワードは参加者の皆さんに発想していただく仕掛けを盛り込んだ「ことばの集」です。「家族」「受容」「静けさ」「身体」「ゲニウス・ロキ」「まなざし」そして「色」などのキーワードをとおして、0からの自由な解釈を探求するのではなく、テーマを解体した「これらの言葉の切り口」を最大限に生かし、作品を鑑賞した際の作品の見え方や解釈の方法を、参加者と共に考え、ツールとしての機能や可能性を見出す時間となりました。