オープンアーキテクチャー第8弾は「名古屋のど真ん中で涼む モザイクタイルと屋上の音楽会」というテーマで、徳川政権下1615年創業の老舗百貨店、丸栄を見学しました。残暑厳しい名古屋を想定してのテーマ。当日午前は強い雨が準備を阻みスタッフ一同を不安にさせましたが、本番直前にして一変、秋晴れの絶好の陽気となりました。
 まずは、建築史家・倉方俊輔さんによる見学ポイントのレクチャーからスタートしました。丸栄の現在の姿は、戦後の焼け野原に当初建設されていた地上3階地下2階から、建築界の巨匠・村野藤吾氏によって1953年以降幾度か増築設計を重ねてきたものです。そうした変遷、村野氏のその他多数の建築、同年代の建築家・丹下健三氏との比較など幅広い視点からお話いただきました。

 いよいよガイドツアーへ。屋上9階から11階へ移動し、名古屋城下を見下ろしながら、改修を免れたオリジナルの意匠を確認した後、屋上からは地下2階まで階段を使って移動しました。上階にある滑らかな手摺のデザイン、階下に行くほど豪華な大理石の壁など、階ごとに異なる村野意匠に触れることができました。

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