あいちトリエンナーレ

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ガイドツアーボランティア研修会第1弾が終了しました!

2010/03/30 13:47|ニュース

昨年の冬に登録した64名のガイドツアーボランティアさんへ、1月~3月の間に計5回、実践も含めた研修会を開催し、3月20日(土)に無事終了を迎えました。
研修会前半は、建畠監督や、キュレーター陣によるあいちトリエンナーレや出品作家、また現代美術の流れといった、押さえておきたい基本事項のレクチャーが中心となりました。毎回2時間に及ぶ長時間のレクチャーをみなさんが真剣に聞いてメモをとる姿が印象的でした。キュレーターからは、今まさに準備を進行中の作家の様子や、展示のプランなどを紹介していただき、非常に興味深く、貴重な時間となりました。「現代美術なんて怖くない!」と題した、現代美術の流れを紹介する回では、タイトル通り、楽しく力を抜いてさまざまな現代美術の動きを知ることになりました。 

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そして、3月に入りいよいよ実践がはじまりました。愛知県美術館の所蔵作品展展示室に場所を借り、ガイドのシミュレーションを行ないました。まずは、2人1組のペアとなり、「ペア鑑賞」を行ないました。初対面の人ばかりでしたが、そこはやはりボランティアを希望されるだけに、すぐに打ち解け、まるで最初から友達のような雰囲気となり、和気あいあいと始まりました。
展示室の中で気に入った作品を1つ選んでもらい、じっくりと2人で意見交換をしながら鑑賞してもらいました。なかには親子連れや中学生といった美術館の通常の来館者の方へ突撃インタビューをとり、いろいろな意見を集める方も。みなさんのバイタリティが心強く、嬉しい出来事でした。 

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1週間の準備期間を経た、ガイドシュミレーションの実習では、全体を4つのグループに分けて、お互いにガイド役、参加者役と役柄を交代して5~6作品のガイドシュミレーションを行ないました。
選んだ作品は様々。美術館の新収蔵作品の中上清《無題》、吉田克朗《触―湖底13/触―湖底14》に人気が集まりましたが、ピカソやデュフィ、エルンストといった20世紀の美術にも範囲は広がりました。 

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すでに美術館等でガイドとして活躍されている方もいらっしゃいましたが、8割以上はガイド経験初めて。さらに、いままで美術に関わったことがない、という方はその内3割いらっしゃいました。そうした方たちにとっては、非常に難しい課題だったのではないか、とじつは心配もしていましたが、はじまってみると、初心者の方がいるなんて思えない!なんて楽しいガイドをするんだろう!とびっくりの連続でした。ときには一般のお客様まで引き込まれ、ボランティアさんの熱弁に耳を傾ける一こまもありました。
みなさんのこれまで培ってきた人生経験や、その背景、生まれ持ったキャラクターや、何よりも熱心さと、ガイドをやっていることへの楽しさが伝わってくるようで、素晴らしいガイドシミュレーションでした。

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最終日には、「修了証書授与式」を行ない、ガイドツアーボランティアの代表者に今後の抱負について一言いただきました。今後は、勉強会に場所を移し、作家資料をもとにした勉強や、ガイドのシミュレーションなどを積み重ね、5ヶ月後に迫った本番へ準備していく予定です。
最終的に総勢150名を超える勢いのガイドツアーボランティアですが、みなさん1人1人のキャラクターを大切にして、それぞれの楽しいガイドを実現できれば、と思っています。楽しい一時となると思います。ぜひ、ガイドツアーにご参加ください! 
(A.M)