あいちトリエンナーレ

あいちトリエンナーレ2010 OFFICIAL Blog

コンタクト・ゴンゾ下見

2010/04/28 21:14|アーティスト

トリエンナーレでパフォーマンスをしていただくパフォーマンス・グループ、「コンタクト・ゴンゾcontact Gonzo」の塚原悠也さんが、会場下見で名古屋にいらっしゃった日の報告をします。

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 まずは「コンタクト・ゴンゾ」のご紹介から...。プロフィールには、『contact Gonzoとは、2006年に垣尾優と塚原悠也が開発・命名したメソッドの名称。これは、人と人との間に起こる「接触」というシンプルな物理現象に起因する様々な瞬間的な事象を通し、自らにとっての「世界の仕組み」を紐解こうとする方法論。』とあります。文章で読むとちょっと難しいかも知れませんが、実際に観てみればなるほど!

 YouTubeで彼らのパフォーマンスを見てみると(皆さんもぜひ見てみてください)、えっ?と思われるかもしれませんが、数人で「殴りあって」ます。まさに「コンタクト」=「接触」!ただ、とても美しいです。ダンスのように計算され尽くした動きでもあり、痛そう...!と思わず感じてしまうような臨場感もあります。



 下見の日はあいにくの雨でしたが、どこでどのようなパフォーマンスをしようか!?と、愛知芸術文化センター内、長者町、名古屋市美術館、納屋橋付近などを見て回りました。まだ正式には決まっていませんが、3か所ぐらいでの公演を予定しています。 皆さま、お楽しみに!!
(E.O)

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contact Gonzo 公式ウェブサイト


シプリアン・ガイヤール来日&新作撮影!

2010/04/26 14:04|アーティスト

 4月あたまから出展作家のシプリアン・ガイヤール(フランス人、ベルリン在住)が来日、愛知県内はもとより、日本国内の方々で新作のためのリサーチを行なってきました。そしてとうとう!25日の早朝に愛知県内某所にて撮影ロケを敢行しました!!

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 ロケ地の選定や機材の調達、モデル探しなど、幾多の難題をクリアしつつ全てのスケジュールが決まったのは前日のこと。当日は作家、スタッフとも朝4時に現地集合して、日の出から数十分間の中の完璧な光が差すタイミングを待ちます。

 朝の冷気と撮影の緊張感から、ぴりっとした空気が流れる現場。池から立ち上る水蒸気が幻想的でした。

 7時前には撮影は無事終了しました。発表前の作品のため、詳細をお伝えすることができないのが残念ですが、8月の展覧会までのお楽しみということで。

 ご協力いただきましたみなさま、本当にありがとうございました。
(AA)

トリエンナーレスクール vol.6 「インディペンデント・フィルムの見方と楽しみ方」

2010/04/07 14:01|トリエンナーレスクール

(遅くなりましたが、トリエンナーレスクールのご報告です)

 トリエンナーレスクール第6回として、「インディペンデント・フィルムの見方と楽しみ方」が開催されました。会場が各回によって変わるこの催しですが、今回はスクールとしては初めて、愛知芸術文化センター12階のアートスペースEFで行われました。

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  近年、現代美術における特徴的な動向の一つとして、フィルムやビデオなど映像メディアを使用した作品が多く目に付くようになった、という指摘があります。こうした動きは1990年代から見られるもので、名古屋市美術館と名古屋市科学館を会場に、アートとテクノロジーの関係をテーマに開催されていた「名古屋国際ビエンナーレ・アーテック」でも、97年には16mm映写機を使用したスタン・ダグラスの『デル・ザントマン』が話題となる、といった形で目に見えるものになっていったことが思い出されます。

 インディペンデント・フィルムとは独立映画とも訳されていて、通常、映画館で上映されている興行ベースで製作される劇映画に対し、芸術性や作品性を優先して、作家が主体となり、映画会社などから独立した立場で作られる映画のことです。具体的には、自主製作映画や、実験映画、ドキュメンタリーなどのジャンルの作品にそうしたものが多く、また実験映画の流れを汲んだビデオアートも含まれるといっていいでしょう。そして、これらのジャンルで培われた実験や、実績を重ねた作家たちが、現代アートの分野にも進出している、といった現象も表れています(例えば、「あいちアートの森」豊田プロジェクトの喜楽亭会場に出品していた、映像作家の石田尚志もそうした一人です)。

 当日は名古屋・今池にある独立系の映画館で、全国的に見ても、ミニシアターと呼ばれるアート系作品の上映館の先駆けとなった、名古屋シネマテークの支配人・平野勇治さんをお迎えし、愛知県文化情報センターが所蔵する映像作品を紹介しつつ、インディペンデント・フィルムの歴史的な流れや、時代ごとの作品の特徴や見どころなどを解説する形で進行しました。
 インディペンデント・フィルムというと、戦後の独立プロダクションや、60年代のアンダーグラウンド(アングラ)映画を思い浮かべる、映画好きの方もいらっしゃるでしょう。しかし、映画初期のサイレント時代から、作品の主体性を守るため、商業主義を嫌って独自の配給網を作ろうという動きがあった、という話題は興味深かったのではないでしょうか。そして、商業性と作品性の相反する関係は、シネマコンプレックス(シネコン)とミニシアターという構図にも反映され今も続いている、という現場からのリアルな声は、単純な娯楽として映画を観に行く観客の立場ではなかなか気付きづらい、貴重な体験となったのではないでしょうか。

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 トリエンナーレでは、展示で映像を使った作品も出品されますが、その他にも小ホールの上映プログラムとして、こうしたインディペンデント系の作品を紹介する予定です。そして、映画には多様な作品があることに触れて、それをきっかけに映画館にも足を運んでくださる方が増えることを願っています。
(T.E)

トリエンナーレスクール vol.7 「名古屋のオルタナティブアート」

2010/04/07 13:59|トリエンナーレスクール

(遅くなりましたが、トリエンナーレスクールのご報告です)

第7回のスクールでは、新見栄治さん、N-markの武藤勇さん・野田利也さんをゲストにお迎えして、
"名古屋のオルタナティブアート"についてお話をしていただきました。
と、その前に、みなさん"オルタナティブ"って言葉をご存知ですか?
アシスタントキュレーターのY.Yさんの解説によると、"伝統にとらわれない、自由な活動"だそうで、その発想に基づいて作られた美術館でもギャラリーでもない多目的なスペースをオルタナティブスペースと言うそうです。
なるほど、アートについて日々勉強中の私も、少し分かってきた気がします。
名古屋でのオルタナティブアートの例を、ゲストの方々がご自身の活動を通して紹介してくださいました。

新見さんが運営しているカフェ・パルルでは、アートだけでなく、カフェや音楽、
そしてアートとは一見、関わりがなさそうな数学や社会学、科学の分野と言った様々なテーマで行なわれるトークイベントなど幅広い活動をしているのだとか。
一方、N-markのお二人は、オルタナティブスペースだからこそ実現可能な展覧会を企画。
天井にあいた穴にぶら下がった女性アーティストから滴り落ちるホットケーキのもとをフライパンで焼いてしまう、といったパフォーマンスや、全国のオルタナティブスペースをつなぐ「MEETING CARAVAN」などの活動のお話をしてくださいました。
 
授業の合間には、笑いや驚きの声があがり参加者の方も楽しんでいたようです。
私自身、自由で楽しそうで、実際にイベントに参加してみたい気持ちでいっぱいになりました。
(K.M)

トリエンナーレスクール vol.4 「まちなかでのパフォーマンスのおもしろさ」

2010/04/07 12:08|トリエンナーレスクール

(遅くなりましたが、トリエンナーレスクールのご報告です)

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トリエンナーレスクール第4回は、パフォーマンスのアーティストが登場しました。
 劇場と街のなかとの両方で、ダンス・映像・演奏等の手法を駆使したパフォーマンスを各地で行っている「まことクラブ」のメンバーです。

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 前日に、円頓寺商店街で行ったパフォーマンスをはじめ、まちなかでこれまでまことクラブが行ってきたパフォーマンス・アートの映像を紹介しながら、いつも考えていること、どんな大変なコトが起こるのか、一方でどんな面白いコトが待ち受けているのか、など、それぞれの言葉で語ってくれました。今年の夏、長者町をはじめ、まちのなかでは、どんなアートが出現するのか、ワクワクですね。
(FA)

オペラの出演者が知事を表敬訪問しました。

2010/04/02 13:52|ニュース

3月15日(月)、あいちトリエンナーレ2010プロデュースオペラ「ホフマン物語」の演出家と出演者が愛知県知事を表敬訪問しました。 

この日訪問したのは以下の4名。

粟國 淳(あぐに じゅん/演出家)
幸田浩子(こうだ ひろこ/ソプラノ/オランピア役)  
砂川涼子(すなかわ りょうこ/ソプラノ/アントニア役) 
中嶋彰子(なかじま あきこ/ソプラノ/ジュリエッタ役) 

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左から 幸田浩子、粟國淳、砂川涼子、中嶋彰子

神田知事は「オペラはトリエンナーレの舞台公演の目玉。いい舞台を作ってほしい。」と出演者らを激励。
演出家の粟國さんは2歳半からイタリア育ち。「愛知県芸術劇場ができたとき、自身はイタリアに住んでいたが、イタリアでも、日本にオペラハウスができたと報道されたのを覚えている。素晴らしい劇場でトリエンナーレという機会に参加できて光栄です。」と述べ、そのまま美術好きで知られる知事がイタリアの芸術について話題をとりあげ、ひとしきり粟國さんとの芸術談義に花が咲きました。 

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出演者のひとり、中嶋彰子はオーストラリア育ち。オーストラリアでは、最近特に日本の文化への関心が高まっていると話すと、神田知事は「愛知県とオーストラリアのビクトリア州は提携、名古屋市とシドニー市が姉妹都市となっていて、何かと縁がある。いい梯になってほしい。」と述べるうちに、ソプラノの人の話声の特徴に関心がおよび「ソプラノの人は、舞台で相当高い声を出されるが、話し声は低いんですね。」と尋ねるシーンもあり、和やかな訪問になりました。

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最後は、愛知県公館にあるピアノの前と、「ホフマン物語」の広告を施した市営バス(ラッピングバス)の前で、記念撮影。公演が待ち遠しくなる訪問となりました。

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オペラ「ホフマン物語」は、オペレッタで有名な作曲家オッフェンバックの未完の大作。
少々奇怪で幻想的な物語と美しい音楽が織なす珠玉の作品です。
公演は9月18日(土)・20日(月・祝)、愛知県芸術劇場大ホール
チケット発売4月3日(土)午前10時。
詳細はhttp://www.aac.pref.aichi.jp/sinkou/event/hoffmann2010/index.htmlをご参照ください。または (財)愛知県文化振興事業団 TEL052-971-5609までお問い合わせください。

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ラッピングバス(栄758系統都心ループバス 3月14日~9月20日まで運行)

※同日に愛知芸術文化センターにて制作記者会見を実施しました。 その様子はこちらをご参照ください。
http://www.aac.pref.aichi.jp/sinkou/event/hoffmann2010/news.html

(Y.O)