【EXT】田中 功起
映像上映/アッセンブリー『抽象・家族』

A70

異なる人々が「共にいること」の可能性や限界について、仮構の共同体の制作とその記録撮影によって探求してきたアーティスト、田中功起。その作品はヴェネチア・ビエンナーレ、ミュンスター彫刻プロジェクトなど世界のアートシーンで強いインパクトを与え続けている。

今回田中は、家族という単位から人びとの来歴を見つめなおす新作を発表する。このプロジェクトがなければ出会うことのなかった4人のばらばらの「登場人物」たちは、複雑な文化的ルーツと多様な背景を持つ実在の人びとだ。一つ屋根の下でいわば偶然の「家族」として暮らす4人が織りなす会話や行為の集積は、フィクションと現実の間で、いつの間にか観客自身に「私たちとは何者であるのか」という問いを提示するだろう。

さらに今回は、この作品を集団で鑑賞し、出演者やゲストらを交えた対話を行う場「アッセンブリー(集会)」も開催。名古屋では展示空間でのアッセンブリーを行い、その様子を撮影、作品に取り込む。豊田では上映後、地元の高校生らも交えた議論を行うことで、作品と現実世界を有機的かつ批評的に繋ぎ直す。

エクステンション企画:国際現代美術展参加作家によるレクチャー形式のパフォーマンスや、作品の集団鑑賞と議論の場を組織する企画。

田中功起

  • 1975年栃木県生まれ
  • 京都府拠点
  • Photo: Motoyuki Daifu


「複数の人間が、過去、現在、未来において、ある出来事や経験を共有することは可能か」という問いをめぐり、記録映像やインスタレーションの展示、テキストによる考察、トークや集会の企画など多様な方法で探求している。撮影のために組織される仮構の共同体で生じるズレや失敗も含め、個人や集団の営みを凝視し、その内と外にある社会、歴史、制度を含めた考察そのものを作品の一部として開示。その根底には、現代アートを取り巻く既存の枠組みや制度を検証し、再定義しようとする批評性が貫かれ、作品制作と並行して執筆や言論活動も精力的に展開している。

主な作品発表・受賞歴

2018 個展「Vulnerable Histories (A Road Movie)」ミグロ現代美術館、チューリッヒ(スイス)
2017 ミュンスター彫刻プロジェクト2017、ミュンスター(ドイツ)
2017 第57回ヴェネツィア・ビエンナーレ「VIVA ARTE VIVA」ヴェネツィア(イタリア)

公演パンフレット

公演情報

名古屋会場

公演日時 9月7日(土) 19:00
上演時間 120分(予定)
上演言語 日本語
チケット料金 1,300円
(当日券は+500円)
注意事項

映像上映/アッセンブリー『抽象・家族』の公演ご予約の方は、9月7日18:00より展示室へご入場いただけます。チケットをお持ちの上、愛知県美術館10階入口までお越しください。

未就学児はご入場いただけません
当日の様子は撮影され、作品の一部となる予定です。ご了承のうえ、ご参加ください。

PHOTO

Tanaka_01 Tanaka_02 Tanaka_03

Tanaka_04 Tanaka_05 Photo: Shun Sato ※9月21日豊田会場 記録写真

地図

愛知県美術館(10F)

所在地

〒461-8525
愛知県名古屋市東区東桜1丁目13−2
愛知芸術文化センター 10階

開館時間

10:00-18:00(金曜は20:00まで)
入館は閉館の30分前まで

休館日

月曜日(祝休日は除く)

バリアフリー

車椅子の無料貸し出しをしています。ご利用の方はインフォメーションまでお申し付けください。(各会場のバリアフリー対応状況は【こちら】

アクセス

・東山線または名城線「栄」駅下車 徒歩5分
・瀬戸線「栄町」駅下車 徒歩5分

問い合わせ

052-971-6111