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2016年11月17日 一般
11月23日(水・祝)16:00からアートラボあいち大津橋にて、ALA-SCOPE 05「西アフリカのイスラームにおける音楽の禁止と生成ーセネガルのメロディー」を開催します!
あいちトリエンナーレ実行委員会では、現代の表現や各地のアートシーン、社会、思想など、さまざまなものに目を向け、「覗き込む」ためのイベントシリーズ「ALA-SCOPE」を開催しています。
今回は、西アフリカのセネガルを題材にしたドキュメンタリー作品『Coffee,God and Music』の上映と、監督の桂悠介氏によるトークを開催します。
西アフリカのセネガルは、ユッスー・ンドゥールなど世界的なミュージシャンを輩出しています。その一方で、イスラーム信仰のためにつくられた街「トゥーバ」のように、宗教的に音楽が禁止されている都市も存在します。トゥーバでも、日々、たくさんの歌が歌われているのですが、彼らにとってそれは、一般的に言う「音楽」とは異なるようです。
映画とトークを通して、トゥーバやダカールといったセネガルの都市の日常に触れることで、メディアを通した一般的な報道によって伝えられる「イスラーム」や「アフリカ」とは異なる姿を、発見できるかもしれません。ぜひご来場ください。
ALA-SCOPE 05「西アフリカのイスラームにおける音楽の禁止と生成ーセネガルのメロディー」
■日時:2016年11月23日(水・祝)16:00~
■場所:アートラボあいち大津橋
(名古屋市中区丸の内三丁目4-13 愛知県庁大津橋分室2階~3階)
■ゲスト:桂 悠介(映像作家/イスラーム文化研究)
入場無料/申込不要
『Coffee,God and Music』
1887年、イスラーム信仰のためにつくられた西アフリカ・セネガルの街トゥーバ。70万人が暮らすと言われる現在も、イスラームの規範が生活の基盤となっている。トゥーバではアルコールはもちろん、サッカー、タバコ、女性のズボン、ゲーム、政治集会、そして音楽が禁じられている。その一方で、トゥーバの創始者セリン・トゥーバが遺した神と預言者を讃える詩「カスィーダ」は街の至る所で、祭典で、歌われる。
セネガルの首都ダカールでは、「カスィーダ」にパーカッションを加え、アルコールもタバコもないままに若者たちが夜通し踊り、合唱が続く。彼らにとっての「アルコール」であるコーヒー「カフェ・トゥーバ」を飲みながら。
桂 悠介(Ousmane Katsura)
大阪生まれ。「音楽とは何か」を考える中で、即興演奏に興味を持つ。大阪や福岡にて農業に従事する傍ら、音楽イベントを多数企画。2008年西アフリカのセネガルへ渡航。日常に溢れるリズムや、宗教による音楽の禁止、祈りとしての歌など、多様な音楽のあり方に触れる。2011年青年海外協力隊としてセネガルの隣国マリに赴任。紛争のため日本に帰国したあと、再度西アフリカへ渡航。アラビア語で「ジン」と呼ばれる妖霊を呼ぶための音楽と踊りをインタビューと共に撮影し、『Music for Djinn』(2013)として作品化。2015年、トゥーバや首都ダカールで、神と預言者の為の歌や彼らにとって特別なコーヒー「カフェ・トゥーバ」のあり方を撮影。現在は大阪大学大学院にて、「共生学」を専攻。共生の哲学者、花崎皋平を心の師とし、言語に依存しない「共生」のあり方を模索している。
■会場についてのお問い合わせ
アートラボあいち大津橋
TEL&FAX:052-961-6633
URL:http://www.artlab-aichi.com
■イベントについてのお問い合わせ
あいちトリエンナーレ実行委員会事務局
住所:〒461-8525 名古屋市東区東桜1-13-2 愛知芸術文化センター6階
TEL:052-971-6111 FAX:052-971-6115
E-mail:geijutsusai@pref.aichi.lg.jp