現代美術(国際展)
森北 伸
MORIKITA Shin
1969年愛知県生まれ
岐阜県拠点
どのような場所でも、展示する場所と空間を深く読み込んだ上で、シンプルな形で、丁寧に絵画と彫刻の作品を作ってきた。それらの作品を作り上げてきた形のモチーフは多くの場合、人、そして家である。これらは、手の痕跡を多く残しつつも、近代以降の絵画や彫刻のように図式的に表現されてきた。同時に平面や空間の中で、人と家の形は、造形面での均衡、時に意味論的な均衡の中で表現されていく。そして鳥の形が加わってきたのが近年のことである。その登場を人からの変形とも、人と家の間に存在するもの、とも捉えることもできるだろう。鳥の姿が登場したことで、彼の作品にはアルカイック、もしくは古典的な要素が与えられ、より始原的な世界が表象されるようになってきている。