2019年10月9日 その他

トリエンナーレスクール アンリミテッド ナイトディスカッション

第4回「自由ってなに?」

ナイトD0927_1.png

ナイトD0927_2.png

ナイトD0927_3.png

ナイトD0927_4.png

ナイトD0927_5.png

ラーニングディスカッションプログラム

『トリエンナーレスクール・アンリミテッド・ナイトディスカッション』

第4回目「自由ってなに?」(9/27(金)実施)

レポート

第4回は「自由」をテーマに、ここまでで一番多くの参加者数でのディスカッションとなりました。

「自由」とはいったいどんなものなのか。最初に進行役の会田さん(ラーニングキュレーター)から投げかけがありました。1つ目は「自由は競合することもある」ということ。例えば、学校に週5日通う場合が多いですが、その場合決められた時間、決められた内容をしなければいけないという不自由さが生じます。一方、みんな同じ時間に自由になるのでその中で集まって遊ぶこともできます。では、好きなときにいつでも学校に通って良いという自由を得たとしたらどうでしょう。そうなると、確かに自分で決めた時間に好きな教科を勉強できるので自由ですが、みんなで集まって遊びたいとなったときに、みんなの時間はバラバラなので自由に遊びたいときに遊べないということにもなります。こういった例は他にも考えるといくらでもありそうです。

もう一つは、マナーとルールの関係です。公園と犬連れの人を例に考えてみます。犬のフンを片付けたり、蛇口から直接水を飲ませたりしなければ、誰も犬と一緒に公園に来ることを制限したりしません。しかし、フンを片付けなかったりする人が多いと、犬と一緒に公園に来ることを制限される可能性があります(実際に犬連れ禁止の公園もあります)。自由に振る舞うことによってルールが追加されて自由が制限される場合もあるということです。

これらの投げかけを受けつつ、75分間のディスカッションに入りました。

最年少参加者として小学校6年生も参加したディスカッションは、改めて何かを思考するときに年齢は関係ないんだな、と気づかせてくれる時間にもなりました。ルービックキューブや自分自身を例に挙げながら、制限されているとはどういう状態か、選択肢の自由とは何か、人と関わることと自由の関係とは何か、など深い議論のきっかけになる発言をたくさんしてくれました。大人たちも、まだ考えてみたい!とディスカッションの時間を長いとも感じさせない熱気でした。

熱い議論を交わして決まった今回集まったメンバーによる仮定義は【自由とは、永遠ではない。変容するものである。】に決定!時代や環境、自分自身の変化によって何を自由と考えるかは変わる。自分の自由が誰かの自由を妨げているかもしれない、といった視点が語られました。

今回は、参加者から感想や意見も聞く時間を持つことができました。いくつかの意見や感想が出てきましたが、中でも「自由とはドーナツである、という話が出ました」と参加者の1人からの発言にみんな興味を持ちました。「自由というのは、ドーナツの真ん中のところのようなもので、周り(食べるところ)が不自由。不自由さがあってはじめて自由を感じたり考えたりする。不自由以外はみんな自由、という話になって、そうだなってすごく納得しました」という話に、会田さんも「なるほど!」と"腹すと"(腹にストンと落ちる)した模様。

年齢も経験も様々な人が交わることによって、本当に多様な視点から自由について考えることができました。次回は10月4日(金)テーマは「思いやりってなに?」。こちらもとても楽しみです!

インフォメーション|

『トリエンナーレスクール・アンリミテッド・ナイトディスカッション』

毎週金曜日、16:00〜19:00(15:30より受付開始)

先着30名定員(途中参加、途中退場可能)

「アート・プレイグラウンド はなす TALK」(愛知芸術文化センター8階ロビー)にて

※「トリエンナーレスクール・アンリミテッド・ナイトディスカッション」とは。

2018年から開幕前まで月1回開催されてきた「トリエンナーレスクール」がかたちを変えて登場!ラーニングプログラムの1つである「アート・プレイグラウンド」の5つの拠点の中の「はなす TALK」にて、ディスカッションメインのトリエンナーレスクールを開催。

毎週金曜日に実施されるこのナイトディスカッションでは、「◯◯ってなに?」シリーズとして普段アートを語る上でよく使うけど、それって一体どんなこと?と聞かれたらすぐに説明できないような、そんな言葉について改めて考えてみることでどんな発見があるかをシェアしていきます。