【プロジェクトプレゼンテーション】高山明 (Port B)
『パブリックスピーチ・プロジェクト』

  • 『ワーグナー・プロジェクト ―「ニュルンベルクのマイスタージンガー」―』
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「演劇とは何か」という問いをベースに、演劇の可能性を都市に拡張し、実社会で応用する方法を追求するアーティスト、高山明。
今回高山が都市にぶつけるのは、「アジアはひとつ」という理想を掲げつつ、日本のアジア侵略を正当化もしくは正当化に利用された戦前のアジア主義の言葉だ。「上演台本」として選ばれた岡倉天心『東洋の理想』、孫文『大アジア主義』、柳宗悦『朝鮮の友に贈る書』は、アジアの友情と連帯を志し、現代人の情にも訴える名文だが、他者を同化する危険を孕むものでもある。会期冒頭、これらのテキストの朗読が字幕つき映像として展示され、高山が自らプロジェクトの狙いをレクチャーする。その後2ヶ月半かけて、3つのテキストは複数のラッパーによって変奏されると同時に、アジア3都市のヒップホップ・コミュニティにも持ち込まれ、それぞれの言語とスタイルに変換される。ラストには、名古屋とアジア3都市で開催されるライブパーティが同時中継され、かつてのアジア主義が志向した「情の連帯」が、現代に更新された「パブリックスピーチ」となって立ち現れるはずだ。

高山明 (Port B)

  • 1969年埼玉県生まれ
  • 東京都拠点
  • Photo: Yasuyuki Emori


2002年に創作ユニットPort B(ポルト・ビー)を結成。国内外の諸都市において、ツアーパフォーマンス、映像インスタレーション、社会実験的プロジェクト、言論イベント、観光ツアーなど、多岐にわたる作品やプロジェクトを展開している。いずれの活動においても「演劇とは何か」という問いが根底にあり、演劇の可能性を拡張し、社会に接続する方法を追求。観客論を軸に、観客自身が創造的に現実の都市や社会のなかで不可視なものと出会い、思考する装置としての演劇を提案。2013年にはPort都市リサーチセンターを設立し、演劇的発想を観光や都市プランニング、社会実践やメディア開発などにも応用する取り組みを行っている。

主な作品発表・受賞歴

2018 『OUR SONGS - シドニー歌舞伎プロジェクト』第21回シドニー・ビエンナーレ、シドニー(オーストラリア)
2017 『マクドナルド放送大学』ムーザントゥルム劇場、フランクフルト(ドイツ)
2014 『横浜コミューン』ヨコハマトリエンナーレ2014、神奈川
2014 『完全避難マニュアル フランクフルト版』nachtkritik「2015年ドイツ語圏最重要作品ベスト10」選出
2013〜 『東京ヘテロトピア』フェスティバル/トーキョー、東京

公演パンフレット

公演情報

プロジェクトプレゼンテーション

公演日時 8月1日(木)19:00
8月2日(金)17:00
上演時間 60分(予定)
上演言語 日本語
チケット料金 1,500円
注意事項 未就学児はご入場いただけません

舞台写真

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Photo: Masahiro Hasunuma

地図

愛知県芸術劇場大リハーサル室(B2)

所在地

〒461-8525
愛知県名古屋市東区東桜1丁目13−2
愛知芸術文化センター 地下2階

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