『空に聞く』
- 小森はるか『空に聞く』 2018 (愛知芸術文化センター・愛知県美術館オリジナル映像作品)
© Haruka Komori
東日本大震災後に各地に設けられた災害FM局のひとつ、陸前高田災害FMでパーソナリティを務めた女性を追ったドキュメンタリー作品。地域に住む多くの人の記憶や思いに触れ、彼らの声をラジオを通じて届ける日々を、カメラは親密な距離で綴ってゆく。津波によって流されてしまった街の復興が着々と進み、嵩上げされた土地に新しい街が造成されてゆく様子が並行して描かれてゆく。人々によって語られることと忘れられてゆくことが、小森の視点で丹念に記録される様からは、映像作家としての真摯な「慰霊」の態度が垣間見える。前作『息の跡』と並行した時期に撮影が行われた本作は、愛知芸術文化センター・愛知県美術館オリジナル映像作品第27作として完成した。
小森はるか
- 1989年静岡県生まれ
- 宮城県拠点
東日本大震災の直接的な被害を追いかけて撮影するのではなく、人に寄り添い、その話に耳を傾けることから映像を制作し続ける。『息の跡』(2016)は、岩手県陸前高田市で種苗店を営む男性の二年半を描き、高い評価を得る。また、画家・作家の瀬尾夏美とは、2011年3月に東北沿岸をボランティアに訪れて以降、「小森はるか+瀬尾夏美」名義で活発に活動している。瀬尾がテキスト、小森が撮影・編集を担当した映像作品も複数発表している。風景と人々の言葉の記録を軸に制作を続けながら、対話の場の企画・運営も行う。
主な作品発表・受賞歴
2018 | 『空に聞く』 |
2016 | 『息の跡』 |
2014 | 『波のした、土のうえ』(小森はるか+瀬尾夏美) |
2012 | 『the place named』 |
公演情報
9月15日(日)14:00 +上映後トーク:小森はるか(監督)、津田大介(あいちトリエンナーレ2019芸術監督)
9月21日(土)11:00
9月28日(土)13:30
他上映作品を含む映像プログラム全体のタイムテーブルはこちらをご参照ください。
eizo_chirashi_AT2019 0911.pdf〈映像プログラムチラシ(4.4MB)〉
作品情報
2018/75分
言語:日本語
字幕:英語
チケット情報
[あいちトリエンナーレ2019国際現代美術展チケットでご鑑賞いただけます]
各回15分前開場・入場整理番号順でのご入場/180席/全席自由/上映開始後入場不可
◉国際現代美術展「1DAYパス」「フリーパス」にてご入場いただけます。愛知芸術文化センター(12階)アートスペースA会場受付にてご提示ください。「1DAYパス」は当日のスタンプが押された日のみ有効。複数日にわたりご覧いただく場合は「フリーパス」が必要になります。
◉上映日ごとに、その日の最初の上映の30分前から愛知芸術文化センター12階受付にて全ての上映の入場整理券を配布いたします。満席の際はご入場いただけない場合があります。
地図
愛知芸術文化センター アートスペースA(12F)
所在地
愛知県名古屋市東区東桜1丁目13−2
愛知芸術文化センター 12階
バリアフリー
アクセス
・瀬戸線「栄町」駅下車 徒歩5分