『夜明け』
- ©2019「夜明け」製作委員会
釣りをするため河辺にやってきた哲郎(小林薫)は、水際に倒れていた青年(柳楽優弥)を見つける。一人やもめの哲郎は、シンイチと名乗る青年を介抱し、行く先のない彼と、徐々に擬似的な親子関係を結んでゆく。哲郎は、自身の仕事場である小さな木工所にシンイチの居場所を与えようとするが、シンイチの過去が明らかになってゆく過程で様々な綻びが生じ始める。荒涼とした地方都市を舞台とし、家族や師弟関係といった「絆」のもつ光と闇の両面を照らす本作は、現代日本を蝕む社会および世代の分断を見据えている。他人に救いの手を差し伸べるという美談に潜む人間のエゴ、そしてその救いに依存する側の弱さや狡さが、広瀬監督の瑞々しい視点で編まれる。
広瀬奈々子
- 1987年神奈川県生まれ
- 東京都拠点
武蔵野美術大学映像学科卒業。是枝裕和・西川美和監督が立ち上げた制作者集団「分福」に所属。是枝裕和監督のもとで監督助手を務め、「ゴーイング マイ ホーム」(2012)、『そして父になる』(2013)、『海街diary』(2015)、『海よりもまだ深く』(2016)、西川美和監督の『永い言い訳』(2016)に参加。本作『夜明け』(2019)で映画監督デビューを飾る。続けて「潤一」(2019)に演出で参加。また、監督・編集・撮影を務めた装幀家・菊地信義のドキュメンタリー映画『つつんで、ひらいて』が、2019年秋に、東京・シアター・イメージフォーラムにて劇場公開予定。
主な作品発表・受賞歴
2019 | 『つつんで、ひらいて』 |
2018 |
『夜明け』第19回東京フィルメックスコンペティション部門 スペシャル・メンション受賞 |
公演情報
9月23日(月・祝)11:00 +上映後トーク:広瀬奈々子(監督)
9月24日(火)15:30
他上映作品を含む映像プログラム全体のタイムテーブルはこちらをご参照ください。
作品情報
2019/113分/配給:マジックアワー
言語:日本語
字幕:英語
チケット情報
[あいちトリエンナーレ2019国際現代美術展チケットでご鑑賞いただけます]
各回15分前開場・入場整理番号順でのご入場/180席/全席自由/上映開始後入場不可
◉国際現代美術展「1DAYパス」「フリーパス」にてご入場いただけます。愛知芸術文化センター(12階)アートスペースA会場受付にてご提示ください。「1DAYパス」は当日のスタンプが押された日のみ有効。複数日にわたりご覧いただく場合は「フリーパス」が必要になります。
◉上映日ごとに、その日の最初の上映の30分前から愛知芸術文化センター12階受付にて全ての上映の入場整理券を配布いたします。満席の際はご入場いただけない場合があります。
地図
愛知芸術文化センター アートスペースA(12F)
所在地
愛知県名古屋市東区東桜1丁目13−2
愛知芸術文化センター 12階
バリアフリー
アクセス
・瀬戸線「栄町」駅下車 徒歩5分