Conflagration
- あいちトリエンナーレ2019の展示風景
《Conflagration》2019
Courtesy of the artist
A32
7枚のパネルに描かれた横幅15メートルにも及ぶ巨大な絵画作品には、Conflagrationというタイトルが示すように大爆発が描かれています。強大なパワーを放出する爆煙の周囲には、色とりどりに輝く輪や、十字の光がちりばめられており、背景には、電磁波や稲妻を想像させるようなギザギザとした形状や、別の場所で起きている爆発の様子もうかがえます。
描き方に注目してみると、色面の塗り分けだけでなく、点描やドリッピングのような技法や、キラキラと光る箔が塗り込まれています。描かれている爆発は、具体的な事物をモチーフとしているというよりも、幼少期より親しんできた「機動戦士ガンダム」や「エヴァンゲリオン」といったアニメが大きく影響していると作家は言います。
瞬間的な様子を手間と時間をかけて描くことで、リアリティを超えた爆発のエフェクトが、まさに絵画ならではの色彩と構図の魅惑を伴って、時空が止揚したかのような不可思議さの中で前景化しています。
藤原葵
- 1994年愛知県生まれ
- 愛知県拠点
英国留学中から、「機動戦士ガンダム」や「エヴァンゲリオン」シリーズといったアニメのエフェクトを引用した多様な「爆発」を描き始める。強大な光を放ち、噴煙やきのこ雲を巻き起こしながら拡がる爆発の中心からは、無数のアルパカに似た空想上の生物が、弾けるように飛翔している。爆発のモチーフのルーツは、幼い頃から両親と親しんできたアニメの影響や、高校在学中に東日本大震災が起き、仙台にいた父と弟が被災した経験などにある。爆発を描くことを通じて、実際の災害や紛争、社会現象を考えながら制作している。
主な作品発表・受賞歴
2018 | 個展「形態」三菱一号館美術館、東京 |
2018 | 個展「日々爆発」gallery N、 愛知 |
2016 | 個展「Pixel」ブライトン大学フェニックス・ホール、ブライトン(英国) |
2017 | アートアワードトーキョー 丸の内 2017、東京、三菱地所賞受賞 |
地図
愛知県美術館ギャラリー(8F)
所在地
〒461-8525
愛知県名古屋市東区東桜1丁目13−2
愛知芸術文化センター 8階
愛知県名古屋市東区東桜1丁目13−2
愛知芸術文化センター 8階
開館時間
10:00-18:00(金曜は20:00まで)
入館は閉館の30分前まで
入館は閉館の30分前まで
休館日
月曜日(祝休日は除く)
バリアフリー
車椅子の無料貸し出しをしています。ご利用の方はインフォメーションまでお申し付けください。(各会場のバリアフリー対応状況は【こちら】)
アクセス
・東山線または名城線「栄」駅下車 徒歩5分
・瀬戸線「栄町」駅下車 徒歩5分
・瀬戸線「栄町」駅下車 徒歩5分
問い合わせ
052-971-6111