ニュースの終焉
- あいちトリエンナーレ2019の展示風景
《ニュースの終焉》2019
Photo: Tetsuo Ito
A28
イム・ミヌクは、新作《ニュースの終焉》(2019)を通じて、新たな舞台空間を提示します。この作品は、《The Possibility of the Half》(2012)を再編集した2チャンネルの映像と、カラフルな韓国の女性用の民族衣装である韓服のインスタレーションからなります。
作家は、北朝鮮の金正日総書記と韓国の朴正煕元大統領の葬儀の映像を並列させることで、2つのコミュニティにおいて説明しがたい悲しみと、その 背景にある一見正しく見えるようで矛盾している事柄に対し、疑問を投げかけています。
人々が国家元首たちに別れを告げる姿を映し出すスタジオの形式は、マス メディアによってかつてないほど感情をかき乱された「分断の時代」を表しているのです。
イム・ミヌク
- 1968年大田(韓国)生まれ
- ソウル(韓国)拠点
国家の枠組みを超えた共同体が持つ可能性や、個人の潜在的な連帯の力を探求してきた韓国を代表するアーティストの一人。現代社会のなかで可視化されにくいコミュニティを見出そうと試み、また歴史のみならず身も心も南北に引き割かれてしまった人々の間で、なお共通する哀悼の意に着目し、「情」の可能性を度々表現してきた。その手法は作品ごとに、映像や写真といった視覚メディアにエコファーやガラスなど触覚を喚起する素材を組み合わせた大型インスタレーション、歌やパフォーマンスに参加型ツアーを取り入れた演劇的な作品、観客のささやかな能動的行為によって完遂する作品など、メディアやスケールは多岐にわたる。
主な作品発表・受賞歴
2016 | 第10回台北ビエンナーレ「Gestures and Archives of the Present, Genealogies of the Future」台北(台湾) |
2016 | DAAD アーティスト・イン・ベルリン・プログラム、ベルリン(ドイツ) |
2015 | 「United Paradox」PORTIKUS、フランクフルト(ドイツ) |
2015 | 「The Promise of If」サムスン美術館、ソウル(韓国) |
2015 | アブソルート・アート・アワード2015、ストックホルム(スウェーデン) |
地図
愛知県美術館ギャラリー(8F)
所在地
〒461-8525
愛知県名古屋市東区東桜1丁目13−2
愛知芸術文化センター 8階
愛知県名古屋市東区東桜1丁目13−2
愛知芸術文化センター 8階
開館時間
10:00-18:00(金曜は20:00まで)
入館は閉館の30分前まで
入館は閉館の30分前まで
休館日
月曜日(祝休日は除く)
バリアフリー
車椅子の無料貸し出しをしています。ご利用の方はインフォメーションまでお申し付けください。(各会場のバリアフリー対応状況は【こちら】)
アクセス
・東山線または名城線「栄」駅下車 徒歩5分
・瀬戸線「栄町」駅下車 徒歩5分
・瀬戸線「栄町」駅下車 徒歩5分
問い合わせ
052-971-6111