継ぎ目のない移行
- あいちトリエンナーレ2019の展示風景
《継ぎ目のない移行》2015
Photo: Ito Tetsuo
A18c
3Dアニメーションによって描かれる建物は、実在するのに見えない建物を表しています。《継ぎ目のない移行》は、英国の入国審査、収容、国外退去の3つの管轄区域について、計画書や衛星写真などを手に入れ、中に足を踏み入れた人へのインタビューを通じて再現した映像です。この建物を通過する人々は強制的に国外へ移送されます。送還のために使用している拘置施設、法廷、飛行機を撮影することは違法です。
ジャーナリストでもある作家は、この場所で行われることがある非人道的な捜査への調査取材を続けてきました。世の中に確かに存在するものの、見えづらくなっている物事を、アーティストやジャーナリストは可視化します。そうして明らかになった現実に対し、鑑賞者や読者である私たちはどう向き合うべきでしょうか?地続きの境界をどう越境していくのか? このタイトルもまた、私たちに向けられた問いかけです。
ジェームズ・ブライドル
- 1980年ロンドン(英国)生まれ
- アテネ(ギリシャ)拠点
認知科学やAIを専門領域とし、先端科学技術に関心を寄せるアーティストで、科学技術者。同時に、『WIRED』誌や『Domus』誌に寄稿する理論家・ジャーナリストでもある。新しい科学技術に過度の期待を寄せるのではなく、技術自体が持つ危険性に対し警鐘を鳴らすような作品を制作。古代の神話や呪術的な儀式から着想したアイデアで自動運転車を捕らえてみせるなど、文脈を欠く知識の限界を、科学技術の歴史を参照しながら提示する。2018年に初の単著『New Dark Age(新しい暗黒時代)』を刊行。2015年には『WIRED』誌の「ヨーロッパで最も影響力のある100人」にも選ばれた。
主な作品発表・受賞歴
2018 | 書籍出版『New Dark Age: Technology and the End of the Future』Verso社、ニューヨーク(米国) |
2013 | プリ・アルスエレクトロニカ2013、リンツ(オーストリア)、インタラクティヴ・アート部門佳作受賞 |
2013 | 第17回文化庁メディア芸術祭、東京、アート部門優秀賞受賞 |
地図
愛知県美術館ギャラリー(8F)
所在地
〒461-8525
愛知県名古屋市東区東桜1丁目13−2
愛知芸術文化センター 8階
愛知県名古屋市東区東桜1丁目13−2
愛知芸術文化センター 8階
開館時間
10:00-18:00(金曜は20:00まで)
入館は閉館の30分前まで
入館は閉館の30分前まで
休館日
月曜日(祝休日は除く)
バリアフリー
車椅子の無料貸し出しをしています。ご利用の方はインフォメーションまでお申し付けください。(各会場のバリアフリー対応状況は【こちら】)
アクセス
・東山線または名城線「栄」駅下車 徒歩5分
・瀬戸線「栄町」駅下車 徒歩5分
・瀬戸線「栄町」駅下車 徒歩5分
問い合わせ
052-971-6111