Stranger Visions, Dublin: Sample 3
Stranger Visions, Dublin: Sample 6
Invisible
Stranger Visions
- 《Stranger Visions》 2012-2013
Courtesy of the artist and Fridman Gallery
《Stranger Visions》は、作家がニューヨーク市の街頭で収集したDNAサンプルに基づいて3Dプリントされた肖像のシリーズです。マスクの下に置かれたサンプルボックスには、煙草の吸い殻、チューインガムとともに、それらが収集された日付、場所、サンプルが見つかった場所の写真が収められています。
彼女は、見知らぬ人々の遺伝子解析を行うために、公共空間に残された匿名のゴミから、DNAを抽出しました。DNAの解析手段については、インターネット上のオープンソース・アーカイブとして、作家のブログで詳細な手順と関連情報を手に入れることができます。
《Invisible》は、二つの製品からなる作品です。"Erase"スプレーは、公共の場所にあるDNAの99.5%を消去するものです。一方で"Replace"スプレーは生物の体内に存在する化学物質をノイズで覆い隠すものです。驚くべきことに、これは機能として完成された購入可能な商品なのです。
この作品は、近い将来オンラインで個人情報を収集するのと同じくらい、遺伝子情報を収集することが一般的になるだろうことを示唆しています。
ヘザー・デューイ=ハグボーグ
- 1982年フィラデルフィア(米国)生まれ
- ニューヨーク(米国)拠点
計算機科学と芸術を専攻し、AIや機械学習の研究開発に従事したのち、DNAをめぐるプライバシーや監視の問題について議論を促す作品を制作する。《Stranger Visions》は、公共空間に残された髪の毛、吸い殻、ガムなどから採取したDNAを分析し確率的に導き出した「落とし主かもしれないし、そうでないかもしれない」外見的特徴を、3Dプリントした彫刻作品。《Invisible》は、架空のバイオテクノロジー企業が作成したDNAの99.5%を消去するスプレーと、ノイズをかけるスプレーのセット商品。いずれも、商業的あるいは学術的利益のため、許可なく誰かの細胞やDNAといった生体情報が搾取される問題に対して鋭い視線を送るもので、世界中で物議を醸している。
主な作品発表・受賞歴
2018 | 個展「Genomic Intimacy」 MU、アイントホーフェン(オランダ) |
2018 | 個展「Probably Chelsea」 クンストハル3.14、ベルゲン(ノルウェー) |
2018 | 個展「Stranger Visions」 PERMM Museum of Contemporary Art、ペルミ(ロシア) |
2018 | 「The Future Starts Here」 ヴィクトリア・アンド・アルバート博物館、ロンドン(英国) |
2017 | 「.COM/.CN - Co-presented by KAF and MoMA PS1」K11 Art Space、上海(中国) |
地図
愛知県美術館(10F)
所在地
愛知県名古屋市東区東桜1丁目13−2
愛知芸術文化センター 10階
開館時間
入館は閉館の30分前まで
休館日
バリアフリー
アクセス
・瀬戸線「栄町」駅下車 徒歩5分