欲望の構造

  • 個展「New Wave」VICTORI + MO、ニューヨーク(米国)2018

展示室内に設置されているのは複数の彫刻作品です。独特の繰り返しパターンが現れているのと同時に、表面はフワフワした素材や、小石のような粒といった素材をまとっており、それぞれが単一の色で着色されています。
作家はこれまでも同様の彫刻作品を制作してきました。この繰り返しのパターン形状は、作家自身が幼少の頃より専門的に音楽を学んでいたことに着想を得ています。音楽は、繰り返す様々な音のパターンから全体が形作られます。 古代より彫刻は、理想化した自然の形態を写実的に石や金属といったマテリアルへ固定してきました。近代から現代に至っては、抽象的な形状の彫刻も多く 制作されてきています。この作品では、作家自身が感じた直感や有機的な素材などを融合しつつ、抽象的なパターンを物理的な形状へと固定しています。

アマンダ・マルティネス

  • 1988年サウスカロライナ州グリーンヴィル(米国)生まれ
  • ニューヨーク(米国)拠点
  • Photo: Walker Esner


彫刻の手法を通して、音楽の多様性を視覚的に表現する取り組みを長らく続けている。ポリスチレン製の発泡断熱材を手作業で彫り起こした彫刻は、ラテックスやエナメル塗料をまとい、デジタルな特殊効果を連想させる。起点となるポイントから同じモチーフが淡々と連なっていくが、彼女の彫刻はあらかじめ計画的にデザインされたものではない。彼女自身は、できる限り古い技術や、シンプルな科学、自然に目を向けたいと考えている。また専門的な音楽教育を受けた経験から、学術的な理論に深く根ざしながら、それを抽象化して提示することに関心を寄せる。材料と自身の物理的で詩的なセッションを大切にしながら制作している。

主な作品発表・受賞歴

2018 個展「New Wave」VICTORI + MO、ニューヨーク(米国)
2018 「This Body」Garis & Hahn、ロサンゼルス(米国)
2017 「Surface Tension」E.TAY Gallery、ニューヨーク(米国)
2017 NADA (New Art Dealer Alliance)、yours mine & ours Gallery、ニューヨーク(米国)
2016 「Transforming Milk into Milk」レッドライン・コンテンポラリー・アート・センター、デンバー(米国)

地図

愛知県美術館(10F)

所在地

〒461-8525
愛知県名古屋市東区東桜1丁目13−2
愛知芸術文化センター 10階

開館時間

10:00-18:00(金曜は20:00まで)
入館は閉館の30分前まで

休館日

月曜日(祝休日は除く)

バリアフリー

車椅子の無料貸し出しをしています。ご利用の方はインフォメーションまでお申し付けください。(各会場のバリアフリー対応状況は【こちら】

アクセス

・東山線または名城線「栄」駅下車 徒歩5分
・瀬戸線「栄町」駅下車 徒歩5分

問い合わせ

052-971-6111