【パフォーミングアーツのススメ】レインボーウィークス最終週

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泣いても笑っても最終週です!
レインボーウィークスの最終週でもありますが、10月23日(日)は、「あいちトリエンナーレ2016」の最終日でもあります。
パフォーミングアーツはもろろん、現代美術の展示でもまだ見逃しているものがある方は急いで足を運んでくださいね!
(レインボーウィークスについて知りたい方はコチラの記事をご覧ください)

《レインボーウィークス》
10月6日(木)~10日(月・祝)アジアン・サウンズ・リサーチ →終了
10月7日(金)~9日(日)イスラエル・ガルバン →終了
10月8日(土)~10日(月・祝)アニマル・レリジョン →終了

10月15日(土)・16日(日)イスラエル・ガルバン →終了
10月15日(土)・16日(日)カンパニーDCA/フィリップ・ドゥクフレ →終了

10月21日(金)~23日(日)カンパニー・ディディエ・テロン
10月22日(土)・23日(日)Co.山田うん
10月22日(土)・23日(日)小杉武久
10月23日(日)青木涼子

※チケットぴあでの購入はコチラ

ではいよいよ最後の公演を紹介していきます。

カンパニー・ディディエ・テロン
「AIR」【新作】
10月21日(金)・22日(土)
名古屋市美術館 サンクンガーデン

「LA GRANDE PHRASE」
10月22日(土)・23日(日)
長者町会場(桜通長者町交差点北側付近)
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『AIR』 2016 photo: MARC GAILLET

フランスのカンパニーが2作品を上演します。ジャンルとしてはダンスになると思いますが、写真にあるような膨らんだコスチューム含めて一般的に想像するダンスとは違ったものに。
「AIR」は名古屋市美術館の屋外にある庭園でのパフォーマンス。そして、もうひとつの「LA GRANDE PHRASE」は長者町の街中の練り歩きです!
コスチュームは写真にあるピンクのものやカラフルなものを予定。こんなハデな一団が、長者町を歩くという光景を楽しめます。ダンサーはオーディションを行い、日本人も数名参加するとのこと。
「AIR」が完全に振り付けされたパフォーマンスに対して、「LA GRANDE PHRASE」は当日の偶然性も含めたパフォーマンス。街の人々を巻き込んでのパフォーマンスが約40分繰り広げられます。

Co. 山田うん
「いきのね」【新作】
10月22日(土)・23日(日)
名古屋市芸術創造センター
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Co. 山田うん『舞踊奇想曲 モナカ』 2015 (c) 羽鳥直志

世界で活躍する振付家・山田うん率いるカンパニーが、奥三河の芸能神事「花祭」にオマージュを捧げた新作を製作・発表します。
「花祭」が土間で踊る祭りということで、舞台上にはなんと約10トンという土が運びこまれるとか。さらに「花祭」と同様に、何と、本当のたいまつに火も炊かれるとのこと!「土」の舞台美術と「炎」の演出のもと、16名のダンサーが群舞をみせます。
土着の伝統的な祭りが、改めて現在の世の中で表現されるとき、どのような形になるのか。
伝統を今に繋げる表現をお楽しみください。
(山田うんインタビューはコチラ)(追記:稽古場レポートはコチラ

小杉武久
「MUSIC EXPANDED #1」10月22日(土)
「MUSIC EXPANDED #2」10月23日(日)
愛知県芸術劇場 小ホール
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photo: 高嶋清俊

60年代から音楽や美術という枠を飛び越えて実験的な表現を行う小杉武久が、名古屋市美術館で展示中の国際展に加えて、パフォーミングアーツ部門にも参加します。
これまでも、ジョン・ケージやデイヴィッド・チューダーなどといった現代音楽家かとも共演するなどしてきた彼が、60年代~現代にいたるまでに発表してきた作品から集大成的なラインナップを演奏する予定です。
彼の作曲方法は、いわゆる五線紙に書く楽譜ではなく、例えば“この作品にはこういう意図があるので、こういう風に演奏しなさい”などといった言葉で書いてあるとか。そのため、演奏者によって違った解釈での演奏となることもありえるのです。
今回は、小杉武久自身はもちろん、若いミュージシャンも参加するとのこと。前述したように、自由度の高い曲構成で、その日にしか聞けない演奏になるため、必見です。

青木 涼子
「秘密の閨(ねや)」【新作】
10月23日(日)
名古屋市青少年文化センター(アートピア)
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『秘密の閨』試演 2012 Courtesy of the artist

能を構成する要素の「舞」と「謡」のうち、「謡」を核にして活動を続ける能アーティスト、青木涼子。ちなみに、「謡(うたい)」とは、能楽に合わせて歌われるものです。
「秘密の閨(ねや)」は能の『安達原(黒塚)』を下敷きとした新作。『安達原(黒塚)』は鬼婆の伝説を物語としたものですが、今回の新作では鬼婆になる前の話に焦点をあてるとか。なぜ鬼婆になってしまったのか。そこには悲しい物語も…。
現代音楽家に作曲を依嘱。能という伝統芸能が、現代音楽とコラボすることによって新しい表現を生み出します。
演奏家と青木涼子のみというシンプルな舞台で、印象的なシーンを繋ぐ形で綴られる本作。
現代音楽と青木涼子の声、そして演技がどのように交じり合い表現されるのか。お楽しみください。
(青木涼子インタビューはコチラ)(追加:稽古場レポートはコチラ

最後の最後に4組のアーティストたちが一挙に登場するパフォーミングアーツ。
「あいちトリエンナーレ2016」を最後の一瞬まで味わってください。

TEXT:小坂井友美

    

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