【あいトリNAVI × LIVERARY】あいトリに行ってみた!ラリー④江本 典隆(写真家)

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「あいトリNAVI」×「LIVERARY」によるコラボ企画「あいちトリエンナーレ2016に行ってみた!ラリー」がスタート。あいちトリエンナーレに関わる人々、その街に住む人々などが、人から人へとつなぎながら、いろいろな視点で街やイベントや魅力を紹介していきます。第四回目は、写真家である江本 典隆さんにお話を伺いました!

「あいトリNAVI」×「LIVERARY」あいちトリエンナーレに行ってみた!ラリー
④江本 典隆(写真家)

Q1. まずは自己紹介をお願いします。
写真家です。現在は名古屋を拠点に作品を発表しています。また、作品制作と並行してワークショップなどを開き、写真の勉強をしています。写真に限らず展覧会巡りがライフワークで、SNSなどで感想を書いています。これまでに足を運んで感想を書いた展覧会は、約1500件になりました。

Q2. トリエンナーレのどこの会場に行きましたか?
栄の芸文センターと、豊橋会場に行ってきました。

Q3. 観て面白かった、良かった、心に残った作品を1~3つほど教えてください。
1番印象に残ったのは豊橋会場、開発ビルで観た岡部昌生さんの作品です。福島や広島、北海道など、土地の記憶、歴史の気配を含んだ現地の土を用いたドローイングは、それぞれに土の色や粒の大きさが異なって、写真や映像とは違った生々しさがありました。作品を見ていると、土が元あった場所、それぞれの土地の歴史に意識が運ばれていく展示でした。
豊橋では他にも同じ開発ビルの石田尚志さんのドローイングや、水上ビルの空き店舗にたくさんの小鳥を放ったラウラ・リマの作品など、 古い建物がアートに侵食され、街全体が作品に飲み込まれていくような感覚が会場のあちこちに感じられて、とても面白かったです。

石田尚志
石田尚志

Q4. 会場の近くでおススメのお店、スポットなどがあれば教えてください。
栄の芸文センター地下にあるミュージアムショップ・ナディッフは、トリエンナーレに出展している作家はじめ、現代アートの作品集が豊富に揃っていてとても楽しいお店です。店内奥にある雑貨などを見てるとあっという間に時間が過ぎてしまいます。いつも展覧会後は立ち寄りますが、トリエンナーレの後もまた長居してしまいました。

Q5. 好きなアーティストを教えてください。またその魅力や理由も。
今回の出展アーティストである写真家の田附勝さんの作品はとても好きです。真正面から被写体を捉える写真の力強さに、ぐいぐい引き込まれます。東北を撮った『東北』『魚人』などの作品群は以前から写真集で見ていましたが、特に今展は夜の森深くで遭遇した鹿を捉えた『kuragari』は、展示室内が暗くされ、あたかも撮影時の状況まで追体験できるような展示方がとても面白かったです。

田附勝
田附勝

Q6. 最後にひとこと。
名古屋、岡崎、豊橋のトリエンナーレ各会場は、すべてをとても一日では回りきれない質とボリュームで、会期中にたっぷりじっくり堪能できるのは、東海地方に住んでいる人の特権だと思います。会期も残りわずかとなってきましたが、私も3年に1度のお祭りを楽しみ尽くそうと思います。


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