【レポート】モバイル・トリエンナーレに行ってみた

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「旅する展覧会」というタイトルで展開している「モバイル・トリエンナーレ」。
すでに会期が終了した設楽町に続いて開催した大府市勤労文化会館へ行ってみた。

展示内容は、あいちトリエンナーレ2016の本編とは違った作品を展示することは発表されているが、実際にはどんな作品が展示されているのか。
共和駅から徒歩約10分。まず目に入るのはジョアン・モデによる《NET project》だ。これは現在、名古屋市美術館・籠田公園・穂の国とよはし芸術劇場PLATにもあるが、様々な素材と色の紐を、観覧者が自由に結び、増やしていくものだ。場所を変えながら増やしていくことは“旅する”にふさわしい作品でもあるのでぜひ目撃したら参加してみてほしい。あなたが結び参加した作品が、また他の場所で展示されることになる。
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「展示場所やスペースによって展示方法が少し変わったりもするので、同じ作品でも違う会場で見ることで印象は変わると思いますよ」と芸術監督の港千尋氏は言っていたが、大府では作品は大きな2つの部屋に展示されていた。
美術館などの閉鎖された場所ではなく、開かれた空間で外からの光が入った状態で観る作品は、やはりどこか違うようにも見える。
本編と違ったイメージの作品を展示してるものとして、岡崎でも展示中の二藤建人が目をひく。モバイル・トリエンナーレでは、二藤の作品シリーズである「雑巾男 ZOKIN MAN」。自らの体を一枚の雑巾とみなして世界各国へ行くというものだ。そこに展示されてるものだけではなく、その行為そのものが表現になっている。それは展示物と一緒に映像も流れているのでチェックしてみてほしい。
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また大府市勤労文化会館で驚いたのが映像プログラムの鑑賞方法。おそらく普段は控え室などで使われているような場所なのだろう。ソファや座敷に座って芸術作品を鑑賞するというのは、「あいちトリエンナーレ」の持つ気軽さにふさわしくも感じる。
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今後は、一宮市(9月16日(金)~19日(月・祝))、安城市(9月22日(木・祝)~25日(日))へも巡っていく。
お近くの人はもちろん、モバイル・トリエンナーレならではの作品を観たい人は足を運んでみよう。

TEXT:小坂井友美

 

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