映画祭並のラインナップに注目!映像プログラムの上映がいよいよ開始

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「あいちトリエンナーレ2016」の特徴のひとつとして映像プログラムの充実がある。
25組の作家によるドキュメンタリーからアニメーションまで多彩な作品が勢ぞろいするという、単体での映画祭としても成立しそうなボリュームだ。
スケジュールも、まさに映画祭のようにぎゅっと凝縮した日程になっているのだが、その上映がいよいよ始まる。
ここではそんな映像プログラムついて簡単に紹介しよう。

作品の多くが上映されるのは、愛知芸術文化センター12F アートスペースA。8月19日(金)~9月11日(日)までほぼ毎日上映される。
どの作品を観ようか悩んでる人は、まずここに足を運ぶことからはじめよう。

それ以外では、すでに上映中の地下鉄伏見駅旧サービスセンター。
こちらは何と駅のコンコースの横に位置する扉の向こうにあるスクリーンで繰り返し上映されているものだ。
1日に3つの作品が放映されているが、全部見ても20~30分程度なので、出かける際に少しだけ早く出て、作品をチェックしてみてはいかがだろうか。

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通りに面した扉の奥を覗き込んで鑑賞するというもの。写真だと扉があることで作品が観づらくなってそうだが、実際その場所に行くとそれほど鑑賞の邪魔にならない。

また少し変わったものとして、愛知県芸術劇場小ホールでの上映がある。
こちらは伊藤高志による新作「三人の女」というもので、劇場での上映を前提に作られたという。映像と音響が絡み合った、劇場で体感する映像作品だ。
8月30日(火)、31日(水)のみの公開なので忘れないように。

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『三人の女』 2016 photo:加納俊輔

ほかにも岡崎、豊橋でも上映があるので、そちらもチェックしてみよう。

現代アートがメインの芸術祭において、ここまでの映像プログラムが揃うのはまれ。また当然、現代アートの部門でも映像を使った作品は多く存在する。その中で、この映像プログラムがどういう意味を持つのか。キュレーターである越後谷卓司氏は、記者会見でこう答えた。

「現代美術の展示でも映像を使った作品というのはたくさんあります。それと平行して、映画館の劇場に近い形で上映する。それは約120年前にリュミエール兄弟がシネマトグラフを公開したものとほぼ同じ状態で映画を公開するということになります。展示会場のなかで、現代アートのひとつのマテリアルとして映像に触れる機会ももちろん重要ですけど、それと同時に一種の伝統的な形式でもある映画館で、新しい試みがされているということもぜひ観て頂きたいと思っています」

多くの現代美術作品と違い、上映日が決まっているため見逃しは厳禁。
ただし、国際展のチケットであれば、普通チケット・フリーパスのどちらでも何度でも鑑賞することが可能なため、時間が空いたときにいつでも観にいくことができるのは嬉しい仕組みだ。
まずはオフィシャルで発行しているパンフレットなどを見て、各作品の詳細をチェックして、気になる作品を見つけよう!
映像プログラムパンフレット(PDF)
映像プログラムチラシ(PDF)

映像プログラムの出品作家のひとり、高嶺剛のインタビューはコチラ

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