現在、ドイツ・ライプツィヒにてレジデンス中の古川あいかは、これまでインスタレーション性の強い絵画作品を多く制作してきました。直観的な制作スタイルで、空間体験としての絵画のあり方を試みてきた古川は、これまでのほぼ全ての展覧会において、自身の手で展示空間をディレクションしています。
今回の展示では、これまで作家自身がおこなってきた展示空間のディレクションをキュレーターの新藤君平が担当し、古川が主要なモチーフとする「脱いだ衣服」を軸に、過去作品を展示会場にあわせて新たに再構成します。
また、「構成すること/されること」という、もうひとつの企画テーマのもと、「他者の目と感覚を通じてアーティスト自身が過去作品と向かい合うことの意味」や、「キュレーターが主体となりアーティストの直観を再現することの(不)可能性」といった、本来であれば展覧会の裏側にあるものを公に問いなおすことで、作品と場/作家とキュレーターの関係性について再考していきます。
《夫婦のとぐろ》(部分) Vortex in Couples (detail) 2012 HIGURE 17-15 casでの展示風景 Exhibition view at HIGURE 17-15 cas |