現代美術/企画コンペ

松藤孝一(まつふじこういち/MATSUFUJI Koichi)

1973年長崎県生まれ、愛知県を拠点に活動

企画タイトル
ウランガラス
展示場所
伏見地下街
日時
8月10日(土)~9月16日(月・祝)

2001年イリノイ州立大学美術学部修士課程を修了。ガラスを素材とした作品を制作する。2012年からウランガラスによる作品を発表。
ウランガラスはごく微量のウランを含有し、紫外線などのエネルギーを与えられるととても綺麗な蛍光を発する。このガラスの生産は、1830年頃にチェコで始まり、ヨーロッパ各地で食器や花瓶などに使用されていたが、ウランが原子力エネルギーの原料として、原子力爆弾や原子力発電に利用されるようになったため、今ではほとんど生産されていない。
ウランの大きなエネルギーには正と負の両面があり、軍事利用された原子爆弾では多くの被害者が生まれ、平和利用を目的とした原子力発電でさえ、チェルノブイリや福島の事故のように人類に多大な被害を与えた。しかし現在も大きなエネルギーの恩恵を受けていることも事実である。
ウランガラスの美しさに惹かれた作家は、彼の高性能な濾過装置をフルに稼働させて、ウランに対する負の側面も制作の過程で昇華させて作品を完成させている。  

  《ウランガラス》
Uranium Glass
2013
photo by Norie Kato
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