あいちトリエンナーレ2013パフォーミングアーツについて、新たなアーティストが決定し、全15組が揃いました。そのうち、愛知芸術文化センター小ホールで上演する10演目のチケット販売を開始します。


 まずは、前期分として4演目のチケットを6月29日(土)午前10時より発売します。残り6演目は後期分として7月27日(土)午前10時より発売します。 

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下記4演目のチケットを6月29日(土)午前10時より発売します。


■ままごと

『日本の大人』 (世界初演)

作・演出:柴幸男

出演:大石将弘(ままごと)、秋葉由麻、高田博臣(劇団うりんこ)、高野由紀子(演劇関係いすと校舎)


グローバルな視点からスケール観のある独自の世界を描いてきた柴幸男が取り組む、子どもも大人も楽しめる作品。現

在の子どもたちが創り出すであろう未来、その子どもたちがいつか辿り着くであろうはずの未来、さらに大人になっても

まだ続いていく「遠い未来」を思考しつつ、大人の振る舞いや役割から「子どもの時間」の延長上にある「大人の時間」

「大人の姿」を描き出す。子どもでも大人でもいい。私たちは何者で、今どこにいるのだろうか?


会場:小ホール

8月10日(土)11:00/15:00 8月11日(日)11:00/15:00 8月12日(月)19:00

8月13日(火)15:00/19:00 8月14日(水)19:00 8月15日(木)11:00/15:00

◎全公演アフタートーク有 ○Pコード:429-164 http://pia.jp/piajp/a/aichitriennale/



■藤本隆行+白井 剛

『Node/砂漠の老人』 (劇場版世界初演)

ディレクション・照明:藤本隆行(KINSEI R&D) 振付・出演:白井剛(AbsT)

出演:吉本大輔(舞踏-天空揺藍)、川口隆夫、平井優子、カズマ・グレン 音楽・演奏(Vn.):辺見康孝


舞踏、コンテンポラリーダンスとデジタルテクノロジーを融合した最新作。3.11以後の日本が置かれる未曾有の現実を

寓話的に表現する。白井のほか、70歳を超えてなお強靭な肉体を保つ舞踏家の吉本大輔、ダムタイプの川口隆夫と平

井優子、ストリートや武術のテクニックを持つカズマ・グレンが出演。気鋭のプログラマー/SEが参加し、辺見康孝のバ

イオリン演奏と映像や照明との同期、リアルタイムの音生成など、多彩な演出効果を施すマルチメディアパフォーマンス。


会場:小ホール

8月23日(金)19:00 8月24日(土)14:00 8月25日(日)14:00 

◎23日・24日、アフタートーク有 ○Pコード:429-165 http://pia.jp/piajp/a/aichitriennale/



■やなぎみわ

『ゼロ・アワー 東京ローズ最後のテープ』 (新作)

作・演出・美術:やなぎみわ 音声デザイン:フォルマント兄弟 装置デザイン:トラフ建築設計事務所

出演:松角洋平、荒尾日南子、吉田圭佑、高橋紀恵 ほか


「ゼロ・アワー」とは、日本軍が太平洋戦争中に行ったプロパガンダ放送のラジオ番組名。「東京ローズ」は、その番組の

女性アナウンサーに米軍兵士たちが付けた愛称で、戦後、アナウンサーの1人は国家反逆罪に問われることとなった。

「声というアーカイブの亡霊」をテーマに、ベケットの戯曲『クラップの最後のテープ』からも想を得て、史実と虚構を織り

交ぜた新作。装置デザインをトラフ建築設計事務所が、音声デザインをフォルマント兄弟が担当する。


会場:小ホール

8月30日(金)19:00 8月31日(土)14:00/18:00 9月1日(日)14:00

◎31日14:00公演、アフタートーク有 ○Pコード:428-738 http://pia.jp/piajp/a/aichitriennale/



■梅田宏明

『4. temporal pattern』(日本初演)/『Holistic Strata』

『4. temporal pattern』

振付:梅田宏明 映像・音・照明:S20 出演:ヂォン・ユー・ロン、ヘマ・スンダリ・ヴェラルル、ラディ・ニェット

『Holistic Strata』

振付・出演:梅田宏明 映像・音・照明:S20


『4. temporal pattern』は梅田の振付プロジェクト「Superkinesis」の4作目。アジアの劇場の共同企画として、インド、カン

ボジア、台湾の伝統舞踊のダンサーと共に、異なったダンススタイルを繋ぐ振付と動きのシステムを追求する。『Holistic

Strata』では、梅田の特徴である光・音の表現に加え、ダンサーの身体とその運動によって生成される「身体情報」を核

に、知覚を揺さぶるまったく新しいパフォーマンスを提案。これまでのダンスにはない空間表現としてのダンスである。


会場:小ホール

9月6日(金)19:00 9月7日(土)14:00/19:00 9月8日(日)14:00 

◎全公演アフタートーク有 ○Pコード:429-169 http://pia.jp/piajp/a/aichitriennale/



以下6演目は後期分として7月27日(土)午前10時より発売します。


■イリ・キリアン

『East Shadow』(世界初演)

振付・演出:イリ・キリアン 出演:サビーネ・クップファーベルク、ゲイリー・クライスト 

映像:ジェイソン・アキラ・ソンマ ピアノ:向井山朋子


親日家にしてベケットを深く敬愛するキリアンが、東日本大震災に心を痛め、ベケットの散文作品『......雲のように......』

に着想して創り下ろした新作。長年のパートナーであるサビーネ・クップファーベルクと、ミュージカル『シカゴ』の振付も

担当したゲイリー・クライストが出演し、ピアニストの向井山朋子、気鋭の映像作家ジェイソン・アキラ・ソンマらが参加す

る。ユーモアを交えつつ「生と死」を探究するダンス(+映像)パフォーマンス。


会場:小ホール

9月14日(土)19:00 9月15日(日)19:00 9月16日(月・祝)19:00

○Pコード:429-170 http://pia.jp/piajp/a/aichitriennale/



■アルチュール・ノジシエル(オルレアン国立演劇センター)

『L'IMAGE』 (日本初演)

振付:アルチュール・ノジシエル 朗読:ルー・ドワイヨン ダンス:ダミアン・ジャレ 音楽:ウィンター・ファミリー


ベケットによる同名の掌編小説をテキストとして用いた朗読+ダンスパフォーマンス。原作は1956年に書かれたもの

で、死の床にあるとおぼしき男が、女や犬と共に過ごしたある春の1日を回想するという内容。数ページほどの短さだ

が、結語にたどり着くまで句読点は一切ない。朗読は女優ルー・ドワイヨン(映画監督ジャック・ドワイヨンと女優兼歌手

ジェーン・バーキンの娘)、ダンスはダミアン・ジャレ、音楽はウィンター・ファミリーが担当する。


会場:小ホール

9月22日(日)19:00 9月23日(月・祝)14:00 

◎全公演アフタートーク有 ○Pコード:429-440 http://pia.jp/piajp/a/aichitriennale/



■清水靖晃+カール・ストーン

『Just Breathing』

テナーサキソフォン:清水靖晃 ラップトップコンピューター:カール・ストーン


サキソフォンが「筒」であることを強調するサキソフォン奏者と、コンピューターによって現前する音を自在に操る電子音

楽家。2人の作曲家/演奏家が「呼吸=空気圧=音響」をテーマに、お互いの、観客との、そして「場」とのコミュニケー

ション/インタラクションを追求する。閉ざされていたはずの時間=空間が、「インテュイプロビゼーション(直感即興演

奏)」によって開放される瞬間を、身体の最小単位である細胞レベルで体感したい。


会場:小ホール

9月28日(土)18:00 

◎アフタートーク有 ○Pコード:201-764 http://pia.jp/piajp/a/aichitriennale/



■ARICA+金氏徹平

『しあわせな日々』 (新訳初演)

原作:サミュエル・ベケット Samuel Beckett

翻訳:倉石信乃 演出:藤田康城 出演:安藤朋子、福岡ユタカ(Yen Calling) 美術:金氏徹平


ベケットの代表作のひとつ。ひたすらしゃべり続ける主演女優が埋もれる小山のようなセットが目を惹くが、その山を含む舞

台美術をアーティストの金氏徹平が設計する。身動きが取れない状況の中、主役のウィニーが話し続けるのはなぜか?そ

もそも、なぜ山に埋もれているのか?新訳と新しい解釈、そして新たな舞台装置で、ベケット的世界が生まれ変わる。音楽

家の福岡ユタカ(Yen Calling)が俳優として初めて舞台に立ち、安東陽子が衣裳を、イトケンが音響デザインを担当。


会場:小ホール

10月12日(土)18:00 10月13日(日)18:00 10月14日(月・祝)14:00 

◎12日、アフタートーク有 ○Pコード:429-172 http://pia.jp/piajp/a/aichitriennale/



■ジェコ・シオンポ (日本初演)

『Terima Kos (Room Exit) 』

振付:ジェコ・シオンポ


故郷パプア州での日常生活の中の身振りと、ジャカルタのサブカルチャーであるヒップホップ、伝統舞踊からコンテン

ポラリー、さらには動物の動きまでを融合させて「アニマルポップ」という新しいスタイルを確立したジェコの代表作、

待望の日本初演。パプアから都会に移住して初めて知ったアパートを舞台に、画一的な空間での居住によって変容

していく人々の姿を通して、時間の堆積による環境や人間の進化と共同体の喪失を描く。


会場:小ホール

10月18日(金)19:00 10月19日(土)14:00 10月20日(日)14:00 

◎19日、アフタートーク有 ◎キッズワークショップ開催 ○Pコード:429-173 http://pia.jp/piajp/a/aichitriennale/



■マチルド・モニエ (日本初演)

『ピュディック・アシッド』『エクスタシス』

振付:マチルド・モニエ、ジャン・フランソワ・デュロール 出演:ソニア・ダルボワ、ジョナタン・プランラ


マチルド・モニエとジャン・フランソワ・デュロールの協働により創作された2つのデュオ、1984年の『PUDIQUE

ACIDE』と1985年の『EXTASIS』を、2011年に再振付したもの。常に前人未到の地を探し、自らに負荷を与えること

でクリエイションを継続してきたモニエであるが、本作では既成概念に揺さぶりをかけるべく、制度におけるセクシャリ

ティに疑問を投げかける。フランスのコンテンポラリーダンスの隆盛期を代表するモニエのデビュー作品。


会場:小ホール

10月26日(土)18:00 10月27日(日)14:00

◎全公演アフタートーク有 ○Pコード:429-174 http://pia.jp/piajp/a/aichitriennale/




◇まちなか公演


■向井山朋子+ジャン・カルマン

『FALLING』 (世界初演)


「歴史の終わり」とさえ呼ばれることもある平板な高度消費社会の中で、我々が失ってしまった、いや、今も失い続けて

いるものとは何か? 百貨店の使われなくなったフロアを舞台に、鑑賞者それぞれが個別に体験する、生と死、歴史と

記憶をめぐる小さな旅。音と静寂、光と影から成るインスタレーション/パフォーマンスを体験し、出口へとたどり着い

たとき、鑑賞者は、それが死から再生へと向かう儀式でもあったことに気付かされる


会場:岡崎地区 康生会場 岡崎シビコ

8月10日(土)~10月27日(日) 

◎週末ごとにパフォーマンス有 国際美術展チケットにて入場可



■プロジェクトFUKUSHIMA!(総合ディレクション:大友良英)

『フェスティバルFUKUSHIMA in AICHI!』

美術・大風呂敷・やぐら等舞台デザイン:アサノコウタ、中崎透

出演:オーケストラFUKUSHIMA!、大友良英&あまちゃんスペシャルビッグバンド、遠藤ミチロウ、長見順、岡地曙裕、

ピカ ほか


「いまの福島」と「未来の福島」の姿を、東日本大震災によって大きな被害を受けた土地から全世界に向けて発信す

る「プロジェクトFUKUSHIMA!」をあいちに招聘。多数の人に参加を促し、それぞれが交流し、楽しみ、未来について

考える場を創造する。少年期を福島で過ごした大友良英が総合ディレクションを行い、この夏に福島でも行われる

フェスティバルのメイン催事「盆踊り」や、参加型ライブ「オーケストラFUKUSHIMA!」のあいち版などを開催する。


会場:オアシス21

9月7日(土)15:00(予定) 9月8日(日)11:00(予定)

料金:無料 ◎親子ワークショップ開催 



■ほうほう堂

『ほうほう堂@おつかい』 (新作)

出演:ほうほう堂(新鋪美佳+福留麻里) 映像:須藤崇規


ダンスでまちを巡る様子を、インターネットで生中継する新作パフォーマンス。まちのなかでパフォーマンスに出会える

と共に、中継される映像作品としても鑑賞できる。名古屋をリサーチし、さまざまな建物やお店、人、植生、食べ物など、

まちのすべてを舞台に現在のまちに見え隠れする昔の面影や記憶、新しく生まれた繋がりを、多面的にしかしさりげな

く伝える。見慣れた日常的な風景が、サイトスペシフィックなダンスを通じてまったく違うふうに見えるかも。


会場:長者町を中心とした名古屋市のあちこち、USTREAM中継

パブリックビューイング会場:常瑞寺(長者町会場)

9月21日(土)15:30(予定)*雨天順延 9月22日(日)15:30(予定)*雨天順延 [予備日]9月23日(月・祝)

料金:無料 ◎キッズワークショップ開催 




◇舞台映像インスタレーション/moving image


■ペーター・ヴェルツ+ウィリアム・フォーサイス

『whenever on on on nohow on | airdrawing』 (日本初公開)


ソロで踊るフォーサイスを5台のカメラ(内2台は本人が装着)で捉え、5チャンネルビデオで見せる巨大な映像インス

タレーション。ベケット晩年の散文作品『いざ最悪の方へ』に由来する一文をフォーサイスが中空に刻み込む。東京国

立近代美術館から豊田市美術館に巡回した『フランシス・ベーコン展』で展示される映像インスタレーション『重訳|

絶筆、未完の肖像(フランシス・ベーコン)|人物像を描きこむ人物像(テイク2)』は本作の姉妹作的作品。


会場:愛知県美術館・ギャラリーG

8月10日(土)~10月27日(日) 国際美術展チケットにて入場可



■サミュエル・ベケット

『クワッド』 (予定)


ベケットが晩年に発表したテレビ作品。マントに身を包んだ4人のパフォーマーが、正方形の各辺と対角線の上を、あ

る規則性に基づいて早足で歩き続ける。哲学者ジル・ドゥルーズは「ベケットのテクストはまったく明確である。空間を

消尽することが問題なのだ。(中略)人物は正方形の四隅、四つの辺と対角線の上で、実現し、疲労する。しかし彼ら

は正方形の真ん中、対角線が交わる所で完了し、消尽するのだ」と書いている(『消尽したもの』宇野邦一訳)。


会場:愛知芸術文化センター・小ホール周辺

8月10日(土)~10月27日(日)