7月7日(土)、愛知芸術文化センター12階アートスペースEFにて
山口県立大学准教授の斉藤理(さいとう ただし)さんをゲストにお迎えし、
「オープンアーキテクチャーの理念と実践」をテーマにお話いただきました。
まず、「オープンアーキテクチャー」とは、みなさんあまり聞き慣れない言葉
かもしれませんが、普段開放されていない建物を一般に公開し鑑賞するプ
ログラムのことで、それを通じて、日ごろ見逃しがちな「まちの魅力」を再発
見することができるそうです。斉藤さんはその第一人者として、全国各地で
「オープンアーキテクチャー」を実践されています。
あいちトリエンナーレ2013においても、「オープンアーキテクチャー」の実施
を予定しており、進行役を務めるあいちトリエンナーレ2013アーキテクトの
武藤隆(むとう たかし)さんからは、今回の斉藤さんのお話を通して「オープ
ンアーキテクチャーは、こういう形で行われるんだ」というイメージを持ってい
ただければ、とお話されました。
さて、そのオープンアーキテクチャーですが、斉藤さんがこれまで実施してこ
られた事例を挙げて説明していただきました。
対象となった建築物は、百貨店や国会議事堂、大使館や邸宅、はたまた橋
の内部の見学(!)と多岐に渡っています。
鑑賞にあたっては、実際のその建物の設計者、管理をして下さっている方に
「解説役」を担っていただいているそうで、建物にまつわる関係者ならではの
思い入れや、こぼれ話なども聞くことができるそうです。
また、斉藤さんには建物の公開に行き着くまでの企画立案、交渉の苦労に
ついてもお話いただきました。
斉藤さんのお話で、「人から人へ、その建物にまつわるエピソードを伝えて
いくことで、同時にその人の持つ情熱も伝えていくことができる。それが結
果として人々の記憶に残り、建物、そしてまち全体の魅力の向上に繋がる
のでは」というお話が印象的でした。
最後に、「もしオープンアーキテクチャーが名古屋近辺で行われるとしたら
どこを公開してほしいですか?」という質問に対し、参加者の皆様から色々
なご意見をいただくなど、熱気にあふれたスクールとなりました。
このスクールの様子はユーストリームのアーカイブでご覧いただけます。
http://www.ustream.tv/channel/aichitriennale-ch2
次回のトリエンナーレスクールは8月11日(土)の開催です。
ぜひご参加ください。
詳しい情報はこちら
http://aichitriennale.jp/event/index.html