現代美術

やなぎみわ

兵庫県生まれ。京都を拠点に活動。

京都市立芸術大学大学院美術研究科修了。1990年代後半より、若い女性をモチーフに、CGや特殊メイクを駆使した写真作品を発表し、とりわけ、制服を身につけた案内嬢たちが商業施設空間に佇む「エレベーターガール」のシリーズで注目を集めた。2000年より、女性が空想する半世紀後の自分を写真で再現した「マイ・グランドマザーズ」シリーズ、少女と老婆が登場する物語を題材にした「フェアリーテイル」シリーズ等を手がける。いずれの作品にも、ジェンダー、若さと老い、美と醜といった女性を取り巻く問題への深い洞察があるとともに、語ること、場を設定することへの演劇的な関心を認めることができる。
丸亀市猪熊弦一郎現代美術館(2004)、原美術館(2005)、東京都写真美術館、国立国際美術館(ともに2009)をはじめとする国内の公立美術館、そしてドイツやアメリカなど国外での個展も多数。2009年、第53回ヴェネツィア・ビエンナーレ日本館代表。
2010年より演劇公演を手がけるようになり、2011年から新たに演劇プロジェクトを始動させた。大正期の日本を舞台に、新興芸術運動の揺籃を描いた「1924」三部作、明治後期のパノラマ館などを舞台にした「パノラマ」シリーズを美術館と劇場、双方で上演している。

  「案内嬢プロジェクト」
鉄道芸術祭vol.2「駅の劇場」 (アートエリアB1) 2012
photo : 井上嘉和
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