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土本典昭(つちもと のりあき / TUCHIMOTO Noriaki)

記録映画作家。1928年岐阜県生まれ。小学生の頃、東京に移住し、以後、東京を活動拠点とする。1956年、岩波映画製作所に入社、ドキュメンタリー制作に携わる。1957年にフリーとなり、1963年『ある機関助士』で監督デビュー。もともと、国鉄のPR映画として企画された作品であるが、蒸気機関車を運転する人々の過酷な労働環境をも写し出す作品となり、反響を呼ぶ。1965年、水銀汚染により発生した水俣病のTV番組取材のため、熊本県水俣市を初めて訪れる。以後、長期に渡り水俣に滞在し、1971年『水俣 - 患者さんとその世界』を発表。その後も継続的に取材を行い、水俣関連の映画は計14本を数える、土本にとってのライフワークとなった。原子力問題にも早くから関心を持ち、当時、取材を拒否された原子力発電所を題材に映画を制作するため、新聞での報道を丹念に追跡することにより、問題点を浮き彫りにしたユニークな作品『原発切抜帖』(1982年)を手掛けた。2008年没。

  『原発切抜帖』1982
c青林舎
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