1957年ベルン(スイス)生まれ。パリを拠点に活動。
ヒルシュホルンの芸術への関わりは、人間性に対する彼の取り組みの一部とみなすことができる。なかでも社会的正義、思考すること、美しさ、複雑さ、そして責任などへの関与である。彼は、大量生産またはリサイクルされた日常の雑多な素材を用いて、ありふれた生活経験にも通じる手法で作品を生み出す。しばしばその作品は、素材を執拗に集積することで成立する。特筆すべきは、その生理的感覚に訴える質、激しい感情表現、さまざまな考え方への言及だろう。どこまでも生い茂り過剰なまでの細部をもつインスタレーションであるにもかかわらず、その思想は的確、エネルギーは一点に集中している。アーティストによって注意深く選ばれた形と素材は、イメージや思想、言葉をも含み作品へと織り込まれる。彼の作品は、現代社会の要望に心から応えようとするものである。2000年マルセル・デュシャン賞、2011年クルト・シュヴィッタース賞など重要な芸術賞を多数受賞。
《Quiet Room with Tears》 1996 courtesy of Galerie Susanna Kulli, CH-Zurich/Switzerland |
展示会場 | 愛知県美術館 8階(A-16) |
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作品情報 ・《作品名》 ・制作年 ・上映時間 (映像作品のみ) ・所蔵 |
《涙の回復室》 1996 作家蔵 |