1961年兵庫県生まれ。兵庫を拠点に活動。
阪神淡路大震災の後、全壊判定を受けた実家を改造・補強を行い、「ゼンカイハウス」として甦らせたことで注目される。磯崎新、宮本隆司らと参加した1996年のヴェネツィア・ビエンナーレ国際建築展の日本館では、被災地の瓦礫を持ち込み、「亀裂」をテーマにした展示によって金獅子賞を受賞した。著作『環境ノイズを読み、風景をつくる。』では、建築を単体としてとらえず、地形、歴史的な要素、インフラなどを含む総体的な環境から捉える視点を示している。こうしたモノの見方は本格的な山登りの経験からも培われたものだ。澄心寺の庫裏コンペでは、空間の使い方が変わっても、コンクリートの大屋根が100年残ることをコンセプトに掲げ、設計者に選ばれ、プロジェクトを実現させた。東日本大震災の直後、いち早く被災地に入り、記憶を手がかかりに、復興支援活動を始めている。木造家屋が流れ、コンクリートの基礎だけが残る街に対して、花を植えて花壇をつくる「基礎のまち」、阪神淡路大震災後に提出したアイデアを継承し、瓦礫を利用して防浪機能をもつ地形を造成する「鵜住居川河口堆積体」、建屋に和風屋根を載せる「福島第一原発神社~荒ぶる神を鎮める~」などを提案している。
《福島第一さかえ原発》 2013 c宮本佳明 |
展示会場 | 愛知県美術館 8階(A-15) |
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作品情報 ・《作品名》 ・制作年 ・上映時間 (映像作品のみ) ・所蔵 |
《福島第一原発神社》 2012 《福島第一さかえ原発》(※8階、B2階?10階) 2013 |