現代美術

作品・展示会場情報

クリスティナ・ノルマン(Kristina NORMAN)

1979年タリン(エストニア)生まれ。タリンを拠点に活動。

ノルマンはエストニア美術アカデミーで学び、現在、教鞭をとっている。一つの場所に関わる記憶を題材にして、映像を中心として複数のメディアを含むインスタレーションの形で伝える。今回の出品作品《戦後》 は、第53回ヴェネツィア・ビエンナーレ(2009)において、エストニアの代表として発表したノルマンの代表的プロジェクトである。1991年にソビエト連邦から独立したエストニア政府は、タリンの中心地区に1947年に設置されたパブリック彫刻を、2007年に郊外に移設する。このことにロシア人コミュニティが異議申立てをする。この作品は、ありふれたパブリック彫刻の成り行きを、ビデオ、彫刻と写真を用いて、過去と現在を多面的に示すもので、政治に翻弄されるその彫刻と場所を巡るストーリー展開で、コミュニティにおけるパブリック彫刻とパブリックなものが持つその象徴的な意味が明らかになる。

  《戦後》 2009
Installation view at The Baltic Triennial of International Art, Vilnius, Lithuania
展示会場 納屋橋 東陽倉庫テナントビル(D-09)
作品情報
・《作品名》
・制作年
・上映時間
(映像作品のみ)
・所蔵
《戦後 Ⅰ 5月9日戦勝記念日。タリン市の中心にある兵士の銅像前での儀式。》 2009 14分19秒、6分45秒
《戦後 II 権力の視覚 兵士の銅像の三つの設置場所に関するビデオ 1 タリン市の中心にあった銅像 2 撤去後の銅像 3 タリンにある防衛軍のための墓地に新たに設置された銅像》 2009 
《戦後 III 兵士の銅像の再設置によって起こった暴動のビデオ。タリン市街地で2007年4月26日と27日に記録された映像。》 2009 8分56秒
《戦後 IV 兵士の銅像の金色の原寸レプリカ Golden replica of the Bronze Soldier monument Scale: 1:1》 2009 
《戦後 V タリン市の中心地に兵士の銅像を設置するアーティストの記録》 2009 10分6秒
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