1980年福岡県生まれ。東京を拠点に活動。
2003年京都造形芸術大学卒業、2005年東京藝術大学大学院修士課程修了。池田剛介は、生態系や水といった自然界で循環するものや、電気や光などのエネルギーの変換を扱う作品を制作してきた。2011年から「東京藝術発電所」というアート・プロジェクトに着手し、これまで東京、大船渡、メルボルン、南相馬各地で関連する一連のプロジェクトを発展させてきた。「発電所」が示唆するとおり、これは自転車や日用品を用いて発電ができる簡易的なディバイスを作り、それを介して自らの運動・エネルギーを電気に変換する作品である。一義的には発電プロジェクトだが、東日本大震災の被災地、エネルギー問題で揺れる都市、自然との共生や環境問題に対する意識の高い地域に、池田が自ら足を運んで地域の人々と共に実践することから、そこでは不可避的に今日のエネルギー問題や、個人とコミュニティとの関わりを問うことになる。池田の実践は、自明の理やテクノロジーや同質的と思われているコミュニティの概念を再検証し、現代人の営みに必要な思考とエネルギーを自力で創り出すことである。コミュニティのなかの個人、水中の水滴といった個の単位を基点としながら、池田は、人、エネルギー、自然がもつ大きな連鎖とサイクルを視覚化させる。
《Excycle》 2012 Installation view at RMIT Project Space, Melbourne photo: Andrew Barcham |
展示会場 | 納屋橋 東陽倉庫テナントビル(D-03) |
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作品情報 ・《作品名》 ・制作年 ・上映時間 (映像作品のみ) ・所蔵 |
《サイクルクエイク》 2013 《干渉の森》 2013 |