1963年ガリラヤ生まれ。イギリスを拠点に活動。
マクールはパレスチナ人アーティストで、イギリスに活動拠点を移してから20年以上になる。彼はさまざまな素材でモダニズムとポストモダニズム美学を探求してきた。同時に、これらは、彼の出自であるパレスチナ人であること、あるいはパレスチナ人になることの、陰影を持つ政治的な批評を孕んだものとなっている。写真やビデオの技術を応用した初期の豪華な絵画から、近年の拡大レンズを用いての写真作品にいたるまで、マクールは形式と内容、アートと政治の間の相互関係を探求してきた。彼の作品は美的な誘惑を特徴とするモチーフの繰り返しを用いることが多く、鑑賞者は作品の中に引き込まれていくと同時に、その美しいパターン性を超えた、複雑な何かと関わりあっていると気づく。作品の中には、実は、経済と国家、戦争と虐待が巧みに織り込まれている。《Enter Ghost, Exit Ghost》という今回のインスタレーションは、巨大な迷路であると同時に、アラブ世界の街あるいは難民キャンプの建築モデルでもある。マクールの作品は、英国のみならず国際的にも紹介されている。彼自身は現在、サウスハンプトン大学付属ウィンチェスター美術学校の校長を務めている。
《Enter Ghost, Exit Ghost》 2012 courtesy of the artist |
展示会場 | 康生会場 岡崎シビコ5階(E-02) |
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作品情報 ・《作品名》 ・制作年 ・上映時間 (映像作品のみ) ・所蔵 |
《エンター・ゴースト、エグジット・ゴースト》 2012 |