現代美術

作品・展示会場情報

青木 淳 (あおき じゅん / AOKI Jun)

1956年神奈川県生まれ。東京を拠点に活動。

青木淳は磯崎新アトリエ勤務を経て(水戸芸術館などを担当)、1991年に独立し、事務所を設立した。機能による部屋の分節を拒否しつつ、廊下のようにつながるワンルーム的な空間をもつ「H」(1994)などの住宅を発表し、新しい感覚による知的な空間の操作で脚光を浴びた。90年代後半からは公共施設を手がけ、2000年には青森県立美術館のコンペで1等を獲得した(2006年にオープン)。これは土を掘り込んだボリュームとその上にのる凸凹の構築物のあいだに展示空間が生じ、また新築ながらあたかもすでにリノベーションされたかのようなデザインをもつ。奥行きがないことを逆手にとった設計による、「ルイ・ヴィトン名古屋栄店」(1999)は日本初の独立路面店として成功し、その後、青木は銀座、六本木、ニューヨークでも設計を担当しただけではなく、世界各地のルイ・ヴィトンで名古屋のスタイルが採用されることになった。また東京国立近代美術館の「連続と侵犯」展(2002)では、アーティストのひとりとして参加し、リノベーション的な手法で美術館の表裏を反転させるような異空間「U bis」を出現させた。このインスタレーションは巡回先の国立国際美術館において、もう一度空間を反転させている。ほかにも、TARO NASU GALLERYのインテリアデザイン、青木野枝や杉戸洋らとのコラボレーションなど、美術と建築を架橋するプロジェクトを発表している。

  《 U bis 》 2002
東京国立近代美術館「連続と侵犯」展での展示風景
photo : 阿野太一
展示会場 名古屋市美術館(B-01,B-05)
作品情報
・《作品名》
・制作年
・上映時間
(映像作品のみ)
・所蔵
《赤と青の線》 2013
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