愛知県立芸術大学、名古屋芸術大学、名古屋造形大学が連携し、「あいちトリエンナーレ2013大学連携プロジェクト」として、あいちトリエンナーレの会期中に、3つの座学を開催します。どなたも聴講いただけますので、是非、ご参加ください。(参加無料。定員:各回60名)
※申込は不要です。定員に達した場合は入場をお断りする場合がございます。
アートとはじめる/何かがかわる
アートについて3つのことを考えたい。ひとつは、現代のアーティストとは、社会の中の生活について、とらわれなく研究し表明する者だということ。もうひとつは、現代のアートは、そこに参加する人々の下で生まれ成立するということ。最後に、現代のアートは、私たちの生きる場を、記憶の対象として、あるいは表面のきらめきの底の裂け目として、あるいは未来への希望として立ち現せる営みとなるということ。これらは私たちが経験しつつある、歴史上新しいアートの姿を、ほんの少しくっきりと輪郭づけることにつながるかもしれない。
○日時 8月30日(金)18時30分~20時
○場所 愛知芸術文化センター12階 アートスペースE・F
○講師 長田謙一(名古屋芸術大学美術学部教授)
そもそも公共の芸術コンペは何を目指していたのか?
1893年4月19日にヴェネツィア市の主催で始まったヴェネツィア・ビエンナーレはその後のコンテンポラリー芸術の発信企画として、世界中にその名を知らしめることになった。しかし、その起源は、既に聖ロクスの祝日の絵画作品コンペにあった。その一場面をヴェネツィアの画家カナレットが活写している。おそらく1735年8月16日の聖ロクス同心会館ファサードの前で繰り広げられている祝日の様子を見ると、作品や作家たちの当時の様子と、そして彼らのその後を見ると、既に生活の一部となった絵画コンペの意義が一層楽しく見えてくるはずである。
○日時 9月6日(金)18時30分~20時
○場所 愛知芸術文化センター12階 アートスペースE・F
○講師 高梨光正(愛知県立芸術大学美術学部准教授)
ポストモダンの歩き方
ポストモダン状況の中で美術は変わりました。楽しい作品が増えましたし、ある意味分かりやすい作品が多いですね。このまま進めば、アートというよりエンターテイメントと呼ぶような時代がくるかもしれません。内容は多種多様で、エロ・グロ・ナンセンスも堂々と登場していますし、社会を挑発(ただしゲーム感覚)といったものもあります。「美術は進化したのか?それとも崩壊?」。さあ、どうでしょうか。結論を急がないで、まずは今の美術の世界を歩いてみましょう。(談)
○日時 9月13日(金)18時30分~20時
○場所 愛知芸術文化センター12階 アートスペースE・F
○講師 三頭谷鷹史(名古屋造形大学造形学部特任教授)