2016年10月24日 一般

10月23日(日)、あいちトリエンナーレ2016が閉幕しました!

8月11日(木・祝)に開幕した国内最大級の現代アートの祭典「あいちトリエンナーレ2016」が、10月23日(日)に閉幕を迎えました。

10月23日(木)夕方には愛知芸術文化センター2階デッキにて閉幕セレモニーを行い、国際展参加アーティストのジョアン・モデによる《NET Project》の前で港 千尋あいちトリエンナーレ2016芸術監督がご挨拶しました。また、会場へ駆けつけた現代美術、舞台芸術の参加アーティストたちとともに、色とりどりの紐をネットに繋ぎました。

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港 千尋芸術監督と、閉幕セレモニーに駆けつけたキュレーター、参加アーティストら photo: 菊山善浩

■港 千尋芸術監督からのご挨拶
夏の盛りに始まりました「あいちトリエンナーレ2016」も終わりを迎えました。今回のテーマは「虹のキャラヴァンサライ 創造する人間の旅」。国内外の多くの方々に愛知へお越しいただき、アート作品を巡りながら旅をしていただきました。

今日、ご挨拶をしているここにあるのは、ブラジルの作家ジョアン・モデの《NET Project》です。あいちトリエンナーレの期間中、名古屋・豊橋・岡崎の3会場とモバイル・トリエンナーレの4会場で展開され、本当に多くの方にご参加いただきました。このネットのそれぞれの色、それぞれの紐、全ての結び方が違うように、現代アートとは参加する人の多様性、感性、興味、勇気などを全て集約してできているもの。あいちトリエンナーレはアーティストだけではなく、アートを観たい人、興味を持った人、これから作ってみたい人、そして芸術祭全てを共有したい全ての人によって創られたものと言えるでしょう。

今回参加したアーティストは、すでにそれぞれの国や街で個展を開催したり、美術館で作品を展示しています。また今後、国内外で芸術祭が増えていきます。もし、今回のトリエンナーレを観て「現代アートって面白いな」と思った方がいらしたら、これらの他の催しにも足を運んでいただきたいと思います。そうしてアート全体で盛り上がっていくことができるとしたら、我々はこれ以上の喜びはありません。

今回は「キャラヴァンサライ」というテーマのもと、74日間に色々な形でアートの場が生まれました。我々はそれを通じて、人が集まれば、そして身体さえあれば何かできるということを学んだのではないでしょうか。

「あいちトリエンナーレ2016」は終幕しましたが、これで終わりではありません。今回参加された、また、観ていただいた皆さんが、これからそれぞれの街や国で、それぞれのやり方でキャラヴァンサライを創り、そしてこれからも我々の旅はずっと続いていくのだと思います。

ですから皆さん、「さよなら」とは言いません。「良い旅を」と言いましょう。
ありがとうございました。

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閉幕セレモニーで挨拶する港 千尋芸術監督 photo: 菊山義浩