都市に新しい学び舎を!「ルアンルパ」の参加メンバーを募集

ルアンルパ1

昨今の現代美術の新しい潮流として、リサーチやフィールドワークを主軸としたプロジェクト型のアート作品が注目を集めている。今回のあいちトリエンナーレでは、このような従来のアートの枠組みを越境する新しいアートフォームの在り様を提唱するアーティストや、コラムプロジェクトのようなプログラムが多数展開されている。

世界のさまざまな地域へ出張して展開する北九州国際ビエンナーレや、アートスペースやコミュニティラジオ局の運営などの活動で、アートを通して活動地域に大きなインパクトを与えているインドネシアのアーティスト集団・ルアンルパもその一つ。

あいちリエンナーレ2016では、彼らは出品作品として『ルル学校』というプロジェクトを展開する。『ルル学校』とは、期間中に一般からメンバーを募集し、メンバー全員が講師=生徒となり、これまで各々が培ってきた知識や経験をシェアすることで、名古屋にオルタナティブな学びの場を育てていこうというプロジェクトだ。

このプロジェクトの拠点となるのは、錦2丁目、長者町繊維問屋街にビルを構える堀田商事株式会社。このあたりは、長者町繊維問屋街を中心にかつては活気のある街として栄えたが、繊維産業の衰退や人口減少とともに町全体が個性と活力を失いつつあったエリアだ。そこで地域の事業者や住民が中心となり、錦二丁目まちづくり協議会を発足し、様々なチャレンジを試みて、新しい魅力を持った街として近年にわかに活気を取り戻している。

ルアンルパ2

ルアンルパに滞在場所を提供したのも、錦二丁目まちづくり協議会の会長を務める堀田勝彦さん(堀田商事株式会社社長)で、先日行われた記者会見では、「街の発展には何と言っても多様性が必要。様々な価値観が生まれたり、新しいチャレンジを起こしやすい状況にしておかなければならない。」と語り、ルアンルパのプロジェクトに期待感を抱いていた。(堀田さんは、ルアンルパのメンバー滞在のためにビルの一室をなんとフルリフォーム!今後もアーティスト・イン・レジデンスの拠点として活用していくという。)

『ルル学校』始動にあたり、8月11日(木・祝)と8月13日(土)13時30分より、プロジェクトの模擬授業と説明会が同会場にて開催され、生徒や講師らプロジェクトの参加メンバーも募集する。参加者はアートのプロフェッショナルである必要はない。

名古屋を、その土地を面白くするのは他でもない、そこに暮らす人々のはず。都市生活において「クリエイティブに生きる」ことに興味がある人は、是非体験してみよう。

ちなみに、ルアンルパの中心メンバーであるサレ・フセインさんのバンド、White Shoes & the Couples Companyもとっても素敵なので、こちらもチェックを!

text&photo :黒田義隆(LIVERARY|ON READING)

■≪ルル学校≫模擬授業&プロジェクト説明会 ※申込不要/参加費:無料
15年に及ぶルアンルパの活動や今回の≪ルル学校≫のプログラムを紹介します。また、生徒や講師らプロジェクトの参加メンバーを募集します。

日時:(1)2016 年8月11日(木・祝) 13:30 – 15:00
講師:サレ・フセイン(アーティスト/ルルメンバー)
   堀田勝彦(堀田商事株式会社代表取締役)

   (2)2016 年8月13日(土) 13:30 – 15:00
講師:アデ・ダルマワン(アーティスト/ルルディレクター)
   レオンハルト・バルトロメウス(キュレーター/ルルメンバー)

会場:堀田商事株式会社1階《ルル学校》展示会場(名古屋市中区錦 2-11-16)

特設ウェブサイトはコチラ!

【問合せ先】
あいちトリエンナーレ実行委員会事務局 事業第一グループ
(愛知県県民生活部文化芸術課国際芸術祭推進室内)
担当:伊藤祐司、服部、趙、廣田
住所:名古屋市東区東桜一丁目13-2 愛知芸術文化センター6 階
電話:052-971-6127
FAX:052-971-6115
E-mail:ruru.aichi@gmail.com

 

サイドナビ